『WoodSpirits』とは?
新たな酒文化に挑むプロジェクト『WoodSpirits』が、2025年9月、大阪・関西万博に出展します。このプロジェクトはエシカル・スピリッツ株式会社が手がけており、未活用木材を原材料とする新しいお酒、いわゆる“木の酒”を通じて、循環型経済と森林保護の重要性を訴えています。
お酒の新しい形
『WoodSpirits』は、日本の伝統技術を活用しており、特許を取得した「湿式ミリング処理」を用いて、木材を粉砕、発酵させ、新たなアルコール飲料を生産しています。これまで樽で熟成させたお酒や木の香りを利用した商品はありましたが、木そのものからアルコールを得るという試みは世界初。これにより、間伐材などの未利用資源の価値を引き出すことが期待されています。
大阪・関西万博での出展内容
出展テーマは「Resona Mirai Color ~秋~」で、展示は2025年9月2日から9月8日まで、大阪ヘルスケアパビリオン内のリボーンチャレンジゾーンで行われます。
展示内容には、「木の酒」の誕生背景や製造プロセス、循環経済のスキームの紹介が含まれています。また、観客は「木の酒」の香り体験も楽しめる機会がありますが、お酒の性質上、20歳未満の方は香り体験ができません。
展示される香りは、樹種ごとの特徴を生かした「スギ」「ミズナラ」「ヤマザクラ」「クロモジ」の4種類です。無塗装の木材を使用した空間で、木の香りに包まれた体験が待っています。
林業と循環型経済
日本の森林は国土面積の約7割を占めていますが、林業従事者の数は減少傾向にあり、平均年収も他の産業より劣っています。『WoodSpirits』は、この問題にアプローチし、木材に新たな価値を見出すことで林業の活性化を図ります。お酒という嗜好品が、森林の保護と持続可能な経済を形成する架け橋になればと考えています。
未来を見据えて
『WoodSpirits』の提案は、単なる飲料の提供にとどまりません。環境保護と地域の活性化を融合させた事業モデルであり、これからの日本における新たな産業の創出も視野に入れています。森林を守りながら、嗜好品としての新しい価値を生み出すこの取り組みには、多くの期待が寄せられています。この大阪万博での出展は、その認知度を高める絶好の機会となるでしょう。
まとめ
『WoodSpirits』は、未活用木材から生まれた次世代の酒造りを通じて、新しいものづくり文化を提案します。大阪・関西万博への出展を通じて、より多くの人々にこれまでにないお酒の魅力と、森林の資源を守る重要性を伝えることを目指しています。是非、万博でこの新しい体験を楽しんでみてください。