モデルナ、ついにSBTiから認証を受けネットゼロへ本格的に取り組み
米国マサチューセッツ州ケンブリッジに本社を置くモデルナ(NASDAQ:MRNA)は、2025年1月27日、同社の短期およびネットゼロ排出に関する科学的根拠に基づく目標が、Science Based Targets initiative(SBTi)によって認証されたと発表しました。この認証は、モデルナが最新の気候科学をもとに、環境對応における実行計画を適切に進めていることを示すものです。
この重要なニュースは、持続可能な未来の構築に向けたモデルナの強いコミットメントを反映しており、低炭素経済への移行を目指すロードマップの一環です。具体的には、モデルナは2045年までに全てのスコープ(1、2、3)の温室効果ガス(GHG)排出をネットゼロにすることを目指します。
短期および長期の目標
モデルナのネットゼロに向けた取り組みは、以下のような短期と長期の目標によって支えられています。
短期目標(2030年まで)
- - 基準年として2021年から、スコープ1およびスコープ2のGHG排出量を90%削減する。
- - 2028年までに、調達品に関する排出量の85%をカバーするサプライヤーが科学的に設定された目標(SBT)を立てることを約束する。
長期目標(2045年まで)
- - 2030年以降も、スコープ1およびスコープ2の排出量を90%以上減らす維持を続ける。
- - 2021年を基準に、2045年までにスコープ3のGHG排出量を90%削減する。
これにより、モデルナは2030年までにスコープ1と2の目標を達成し、その後も2045年にスコープ3の排出をネットゼロにすることが期待されます。SBTiの基準において、この時点でモデルナはすべてのスコープでネットゼロを実現したと認められるでしょう。
持続可能性戦略の3つの柱
モデルナの持続可能性戦略は、以下の3つの柱を中心に構築されています:
1.
デザインされた持続可能性
- エネルギー効率の高い新しい製造拠点の設計。
- 環境性能評価システムを導入。
- ヒートポンプや電気ボイラーを使用して化石燃料の使用を減少。
2.
天然資源の保全
- 省エネルギープロジェクトの推進。
- 再生可能エネルギーの導入。
- 既存施設の化石燃料設備を電化。
3.
バリューチェーンの脱炭素化
- バリューチェーンのパートナーと協力し、SBTを設定。
- 輸送ルートの一部で水素化植物油を活用。
- 従業員向けに「グリーン・コミューター」特典を提供。
- 製造拠点および本社でのEV充電設備の提供。
今後の展望
過去数年にわたって、モデルナはネットゼロへ向けた進捗を大きく前進させてきました。SBTiによる目標の認証は、企業としての持続可能な運営を強化する重要なステップです。モデルナは、事業戦略にネットゼロ目標を組み込み、環境とビジネスに好影響をもたらすことを目指しています。
最新の情報や、モデルナの環境持続可能性プログラムについては、2023年ESGレポートをご覧ください。