イトーキとアサヒ飲料が手掛ける新しいスツール
近年、環境問題が多くの企業や消費者の関心を集めています。そんな中、株式会社イトーキとアサヒ飲料株式会社が共同で展開しているプロジェクトが注目を浴びています。この取り組みは「CO₂を食べる自販機」で回収したCO₂吸収材を利用し、3Dプリント製スツールを製作するというものです。2026年8月1日には、明石市にある「三ツ矢サイダーミュージアム」に設置される予定です。
サステナブルデザインの推進
イトーキは、未利用資源を家具として再利用する「Econifa UPCYCLE」というサステナブルデザインソリューションを導入しています。このプロジェクトでは、アサヒ飲料が提案する「CO₂を資源として循環させる」という理念を具現化することを目指しています。来場者が実際に座って体感できるスツールを通じて、環境への取り組みを身近に感じてもらうことが目的です。
今回製作されたスツールは、「CO₂を食べる自販機」から回収されたCO₂吸収材を原料として使用しています。このスツールは、アサヒ飲料明石工場内に設置される予定であり、ここには自販機が設置されているため、参加者は直接その取り組みを体験することができます。
開発プロセスとチームの連携
このスツールの開発には、イトーキの中央研究所、プロダクトデザイン部、チェア開発、生産技術部などが連携しています。これにより、素材の特性や形状、使い勝手、強度を確認しつつ、実際に使用可能な家具として仕上げることができました。また、スツールのデザインは、「三ツ矢サイダーミュージアム」のブランドに調和するよう考慮されています。
具体的には、スツールは限られたスペースでも使いやすいようにスタッキングできる仕様になっており、来場者が快適に使えるように持ち手も備えられています。デザインはアサヒ飲料のブランドイメージやリニューアル後のミュージアムの雰囲気に合うように調整されています。
各社の役割
このプロジェクトには、アサヒ飲料、株式会社コバヤシ、イトーキの3社がそれぞれの専門を活かして取り組んでいます。具体的な役割としては、アサヒ飲料が自販機の展開やCO₂吸収材の活用方法を提案し、コバヤシがCO₂吸収材を含む樹脂材料の製作を担っています。そして、イトーキは素材の配合やデザイン、製作、空間への実装を行っています。この三者の協力によって、CO₂吸収材を使用したスツールが実現しました。
今後の展望と展開
イトーキは、未利用資源を単なる再利用ではなく、企業の価値として具現化することに注力しています。今後も企業や地域で生まれる未利用資源に着目し、素材開発・デザイン・空間提案を融合させて、サステナビリティを“体験できる”家具や空間の創出を進めていく方針です。イトーキの目標は、「人も地球も活き活きと調和する、やすらぎの空間」の実現であり、循環型社会への貢献を通じて、新たな価値創造に挑戦することです。
このような取り組みを通じて、来場者はスツールを利用しながら、資源循環の重要性や環境問題への関心を深めることができるでしょう。環境への配慮がどのように実際の体験に結びつくか、その目で確かめてみてはいかがでしょうか。