アッヴィの新薬
2025-12-10 14:06:29

アッヴィ、片頭痛急性期治療におけるアトゲパントの効果を報告

アッヴィ、片頭痛急性期治療の新たな選択肢を提案



この度、アッヴィが実施した第3相ECLIPSE試験の結果が発表され、片頭痛の急性期治療におけるアトゲパントの効果が明らかになりました。ポルトガルのリスボンで開催された第19回欧州頭痛学会にて、プラセボと比較したアトゲパントの優越性が正式に報告されました。この試験では、最初の片頭痛発作に対してアトゲパントを投与した2時間後には、24.3%の患者が頭痛の消失を確認し、一方のプラセボ群ではわずか13.1%であることが示されました。

ECLIPSE試験の概要



ECLIPSE試験は、片頭痛の病歴を持つ成人1,223名を対象にした多施設共同の無作為化二重盲検試験です。患者はアトゲパント(60 mg)またはプラセボを受け、主要評価項目である投与後2時間の頭痛消失を基準に評価されました。この結果、アトゲパントの有効性が明らかになるとともに、片頭痛における新たな治療法の可能性が示されました。

アッヴィの神経科学部門の上級副社長、Primal Kaur, M.D., MBAは「今回の結果は、片頭痛患者の治療選択肢を広げるための弊社の取り組みを強調するものであり、片頭痛に悩む多くの方々に新たな希望を提供できることを期待しています」とコメントしています。

アトゲパントの特性



アトゲパントは、CGRP受容体拮抗薬として設計され、片頭痛発作時にその濃度が上昇するCGRPの作用を抑えることが期待されています。現在、アトゲパントは世界60か国以上で片頭痛の予防治療薬として認可されており、欧州ではAQUIPTA(R)という名称で流通しています。患者にとっては、効果的な治療法が選択できることで、生活の質を大きく向上させる可能性があります。

片頭痛とその影響



片頭痛は、世界中で約14%の人々が罹患する一般的な神経疾患です。特に、25歳から55歳の成人に多く見られ、激しい頭痛、光や音への過敏、悪心などの症状を呈し、日常生活に深刻な影響を与えることが多いです。本疾患は、心血管系疾患や糖尿病よりも大きな経済的負担を引き起こすとも言われており、欧州では片頭痛による損失がGDPの1.2%から2.0%に上ると推定されています。このように、片頭痛がもたらす社会経済的影響は非常に大きく、治療法の不足が深刻な課題の一つとなっています。

今後の見通し



アッヴィは、アトゲパントの欧州医薬品庁への適応追加承認を申請中であり、今後の進展が大いに期待されています。承認が得られれば、アトゲパントは片頭痛患者にとって新しい急性期治療の選択肢として提供されることになります。

今回のECLIPSE試験の成功は、片頭痛に苦しむ患者に対して新たな治療法を確立するための重要なステップと言えるでしょう。片頭痛の急性期治療におけるアトゲパントの効果がより多くの患者に引き渡される日が来ることを願っています。

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