大型無人機「ガーディアン」が東京湾を飛行
米国のジェネラル・アトミクス・エアロノーティカル・システムズ(GA-ASI)が、日本で初めての大型遠隔操縦無人機「ガーディアン」のデモフライトを成功させました。このデモフライトは、5月10日から24日にかけて、長崎県の壱岐空港を拠点に行われました。
デモフライトの意義と目的
本デモフライトの主要な目的は、遠隔操縦無人機の民間および科学研究分野での活用可能性を探ることでした。デモフライトの成功により、同機の高度な技術が確認され、さまざまな分野での応用が期待されています。GA-ASIのCEOリンデン・ブルー氏は、日本の海洋環境における重要なデータ収集が行われたことを評価しています。
デモフライトで確認されたガーディアンの能力
デモフライトでは、以下のような「ガーディアン」の能力が実証されました:
- - 普賢岳の火山活動や壱岐の小規模な山火事の観測により、人道支援や救助活動に寄与できること。
- - 排他的経済水域(EEZ)における漁獲状況を監視し、環境への影響を把握できること。
- - 水産庁に対して巡回中の監視活動を提供できること。
- - GA-ASIの衝突回避システムが日本の空域での安全運航に貢献すること。
- - SeaVueレーダーの自動船舶識別機能により、海賊船や違法漁業対策として速やかな対応が可能であること。
これらの能力により、「ガーディアン」は20時間を超える航続能力を持ち、大規模な実用性を示しています。2008年からアメリカ合衆国において運用実績があり、安定した飛行を可能にしています。
デモフライトの具体的な進行
デモフライトは、壱岐空港の職員および関係当局と密接に連携し、各フェーズでの安全性を確保しました。GA-ASIの専門家チームが現地に赴き、飛行実績が豊富なパイロットやセンサーオペレーターが安全運航に努めました。得られたデータは、科学研究機関に提供され、さらには国際民間空域での無人機運航の許可制度設立に役立てられる予定です。
GA-ASIとは
GA-ASIは、無人航空機システム(UAS)やそれに付随するミッションシステムの設計・製造において世界的に名高い企業です。500万時間以上の飛行実績を持ち、様々なセンサーやデータリンク技術を駆使した航空機を提供しています。詳細は公式ウェブサイトで確認できます。
壱岐市の魅力
壱岐市は、九州北西部の美しい海に位置し、自然豊かな離島として知られています。福岡市からのアクセスも良好で、観光地としての魅力も高まっています。観光産業の発展とともに、今回のデモフライトは地域経済に貢献するきっかけともなります。