新たな美術公演
2022-01-06 13:27:15
森村泰昌と桐竹勘十郎が生み出す新たな美術公演「人間浄瑠璃」
「人間浄瑠璃」は、日本の美術界を代表するアーティスト、森村泰昌と、人間国宝であり文楽の名人、桐竹勘十郎による独自の創作プロジェクトです。このプロジェクトは、伝統芸能である人形浄瑠璃に新たな解釈を加え、現代芸術との融合を図ることを目的としています。森村はこれまで数多くの名画や歴史的人物に扮することで知られ、その独自のアプローチにより、国内外の美術界で高く評価されています。一方、桐竹勘十郎は文楽における多彩な役柄を演じることで知られ、その卓越した技術と表現力は多くの賞を受賞しています。
この新作公演は「人間浄瑠璃」をテーマにしており、伝統的な芸術と近松門左衛門の芸術論を基に発展させたものです。特に、「芸といふものは実と虚との皮膜の間にあるもの也。」という言葉を基に、実際の芸術と幻想が交錯する新たな舞台を目指しています。
本作「新・鏡影綺譚」は、森村が自身で脚本を書き下ろし、彼自身が人形の役割を演じながら物語を展開させます。音楽は、文楽界で名高い鶴澤清介が担い、竹本織太夫が語り面を担当します。このコラボレーションによって、作品は美術と芸能の新たな可能性を追求するものとなっています。
公演の舞台背景には、森村が“黒浄瑠璃”と名付けた漆黒の空間が設けられています。この空間は、主人公である人形師の内面的な葛藤や、闇と光の世界を表現しています。ここでは、悪鬼が暗闇からやって来て、心の奥底に秘められたテーマが展開されます。暗黒の舞台は、鏡や火の輪、瑠璃の音色などのビジュアルと融合し、観客に深い感動を与えることを目指しています。この“黒浄瑠璃”は、現代社会が抱える多くの問題に対するメッセージでもあり、人間が持つ想像力こそが暗闇を照らす光なのだという希望が込められています。
大阪中之島美術館で行われるこの新作公演は、「大阪中之島美術館」の開館を記念する特別なイベントとして位置づけられています。この美術館は、歴史的に文楽の聖地ともされ、かつての賑わいを受け継いだ場所です。それゆえ、この舞台においては、伝統芸能の枠を超え、現代的なアートとしての新たな形が見られることでしょう。公演は2022年の2月、特に注目されるこのコラボレーションによって、日本の伝統芸能がどのように現代に息づいているのかを体感できる機会となるはずです。
公演の前日、オンラインでの記念企画や対談イベントも行われ、森村と桐竹勘十郎がこのプロジェクトにかける想いを語ります。これにより、ファンや観客は舞台の裏にあるストーリーや制作過程を深く理解し、作品への期待感が高まるでしょう。公演後も、このプロジェクトの活動が続き、若手アーティストとのコラボレーションや企画展の開催が予定されています。
「人間浄瑠璃」にご注目ください。美術と伝統芸能の交錯が生み出す新たな世界を、ぜひその目で確かめてみてください。観客一人一人がこの舞台を通じて感じるものの中に、時代を超えた魅力が詰まっているでしょう。
会社情報
- 会社名
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森村桐竹人間浄瑠璃プロジェクト実行委員会
- 住所
- 大阪府大阪市住之江区北加賀屋5-5-362F
- 電話番号
-
070-8397-3318