海洋再生可能エネルギー利用促進の新たな一歩
2023年10月3日、国土交通省と経済産業省から発表された新たな区域整理が、多くの注目を集めています。これは、再生可能エネルギーの海域利用法に基づくもので、特に海洋再生可能エネルギーのさらなる利用促進を目的としています。この整理によって、新たに五つの区域が設定され、それぞれの海域でのエネルギー発電に向けた期待が高まっています。
新たな区域の設定
今回の発表では、特に注目すべきことは「秋田県秋田市沖」及び「福岡県響灘沖」が新たに「有望区域」に整理されたことです。この「有望区域」は、特定の基準を満たしていると判断され、今後の協議が進められることになります。また、「千葉県旭市沖」、「長崎県五島市南沖(浮体)」、そして「鹿児島県いちき串木野市沖」といった区域が新たに「準備区域」として整理され、こちらでも将来的な開発の可能性が模索されています。
有望区域と準備区域の定義
有望区域は、既知情報をもとに国がエネルギー発電設備の整備を促進する区域で、第三者の意見を交えながらさらに具体的な協議を進めていくことが求められます。そのためには、利害関係者を特定し、協議会を設置することが重要です。
一方、準備区域は、有望区域の要件をすべて満たしていないものの、今後の協議会設置を念頭に、利害関係者との調整が進められる区域です。
現在の区域整理状況
以下に現時点の区域の指定及び整理状況をまとめました。これにより、今後の進展に期待がかかります。
促進区域
- - 長崎県五島市沖(浮体)
- - 秋田県能代市・三種町・男鹿市沖
- - 秋田県由利本荘市沖
- - 千葉県銚子市沖
- - 秋田県八峰町・能代市沖
- - 秋田県男鹿市・潟上市・秋田市沖
- - 新潟県村上市・胎内市沖
- - 長崎県西海市江島沖
- - 青森県沖日本海(南側)
- - 山形県遊佐町沖
- - 北海道松前沖
- - 北海道檜山沖
有望区域
- - 北海道石狩市沖
- - 北海道岩宇・南後志地区沖
- - 北海道島牧沖
- - 青森県沖日本海(北側)
- - 秋田県秋田市沖
- - 山形県酒田市沖
- - 千葉県九十九里沖
- - 千葉県いすみ市沖
- - 福岡県響灘沖
準備区域
- - 北海道岩宇・南後志地区沖(浮体)
- - 北海道島牧沖(浮体)
- - 青森県陸奥湾
- - 岩手県久慈市沖(浮体)
- - 千葉県旭市沖【新規】
- - 東京都大島町沖(浮体)
- - 東京都新島村沖(浮体)
- - 東京都神津島村沖(浮体)
- - 東京都三宅村沖(浮体)
- - 東京都八丈町沖(浮体)
- - 富山県東部沖(浮体)
- - 福井県あわら市沖
- - 和歌山県沖(東側)
- - 和歌山県沖(西側・浮体)
- - 佐賀県唐津市沖
- - 長崎県五島市南沖(浮体)【新規】
- - 鹿児島県いちき串木野市沖【新規】
今回の報道発表により、さらなる海洋再生可能エネルギーの発展に向けた道筋が示されました。この取り組みが実を結ぶことで、持続可能なエネルギー生産が加速されることに期待が寄せられます。