Red Yellow And Green株式会社がインパクトスタートアップ協会に参画
2025年12月18日、東京都を本拠地とするRed Yellow And Green株式会社(以下、当社)は、プラントベースのフードソリューション「Grino(グリノ)」を通じて、一般社団法人インパクトスタートアップ協会(ISA)に正会員として加入しました。当社のミッションは「美味しさと経済合理性で、サステナブルな食事を社会実装する」ことであり、この新しい一歩を踏み出しました。
食の多様化と人手不足
観光業界は今後、訪日観光客数が2030年に6,000万人に達すると予測されており、食の多様性に対応することが必須とされています。しかし、宿泊・飲食業界は2024年時点で89万人もの深刻な人手不足に直面しているのが現状です。この三重苦がどのように業界に影響を与えているのか、以下の課題を見てみましょう。
1.
労務ひっ迫: 慢性的な人手不足と賃金高騰。
2.
オペひっ迫: スタッフの熟練度に依存した商品品質のばらつき。
3.
需要ひっ迫: 急増するインバウンド需要への難しい食事制限の対応。
これらの複雑な課題に対処するために、当社は「Grino」を展開しています。
Grinoの革新ソリューション
当社の「Grino」は、厨房の負担を軽減しつつ食の多様性を実装することを目指しています。開発したソリューションにより、調理工程を最大80%削減することが可能です。これは、レシピ開発から調理、保存に至るまでを一括で代行し、現場では「湯煎して盛り付けるだけ」という簡単さに変わります。
さらに、分散型工場ネットワークを活用し、各地の提携工場から最適な拠点を即座にマッチング。これにより、ハラルやヴィーガンといった特定の要望にもしっかり対応できるというスケーラブルなシステムを構築しました。
環境への影響と経済合理性
「Grino」の導入は、単にメニューを豊富にするだけでなく、環境への影響も大きいです。植物性食材を中心としたメニュー構成にすることで、温室効果ガス排出量が最大90%削減されるというデータも確認されています。この削減効果は明確な数字で可視化され、クライアント企業のサプライチェーン排出(Scope3)削減にも寄与します。
「環境に良いから導入する」のではなく、「省人化による利益改善と、脱炭素による価値向上が同時に実現できるから導入する」という経済合理性が、サステナブルな食事の広がりの鍵です。
成功事例と今後の展望
当社のソリューションは、すでに国内の大手ラグジュアリーホテルやビジネスホテル、大手フードサービス企業において導入が進み、高い関心を集めています。2025年度新規正会員としての参画を通じ、宿泊・飲食業界の現場のオペレーション改善および環境価値の創出を両立させ、一層の普及を目指します。
評価と受賞
当社の事業は、農林水産省のフードテックビジネス実証事業に選ばれるなど、多方面から高い評価を受けています。また、日経クロストレンドが選ぶ「未来の市場をつくる100社2026年版」にも名を連ねるなど、注目を集めています。
まとめ
環境を意識しつつ、実際の運用を楽にする「Grino」の提供を通じ、料理の現場が無理なくサステナブルな取り組みを続けていけるよう、今後も尽力してまいります。ISAへの参加を機に、全国各地での連携をなして、さらなるインパクトを生み出していく所存です。