中学生が車椅子で街を探索!福祉を学ぶ『未来のまちづくりプロジェクト』
神戸の街を舞台に、現役大学生が講師を務める「中学生だからできる!プロジェクト」が注目を集めています。このプロジェクトは、中学生が車椅子体験を通して、普段何気なく生活している街が、車椅子利用者にとっては不便であるということに気づき、福祉への理解を深めることを目的としています。
2023年度には、神戸市立上野中学校と神戸市立烏帽子中学校の生徒たちが、車椅子に乗って学校周辺を散策。大学生講師との交流を通して、障害者に対する理解を深め、豊かな福祉の精神を育んでいます。
地域と連携し、学びを深める
これまでのプロジェクトでは、寄付や補助金などを活用して開催されてきましたが、2024年度からは地元企業の協賛を得て開催されます。車椅子体験学習と並行して、スポンサーである地元企業と連携したワークショップも実施。企業の仕事内容や地域社会とのつながりについて学ぶことで、地域理解を深める機会を提供しています。
福祉×防災、福祉×モビリティを学ぶワークショップ
ワークショップの内容は、学校によって異なります。
神戸市立上野中学校では、有限会社神輝興産と連携し、「福祉×防災」をテーマに、橋梁の点検などを行う企業の仕事内容や防災インフラの重要性について学びます。実際に橋の模型などを作りながら、防災について考えるワークショップを実施します。
神戸市立烏帽子中学校では、兵庫ダイハツ販売株式会社と連携し、「福祉×自動車」をテーマに、モビリティ分野における福祉について学びます。福祉車両や電動車椅子に乗る体験を通して、自動車の進化と福祉の関係について理解を深めます。
社会の動きを知る
プロジェクトでは、車椅子体験を通して街の課題を発見するだけでなく、障害者差別解消法の改正法施行など、社会の動きについても学びます。学生たちは、これらの学びを通して、社会の一員としての責任と、多様な人々との共生について考える機会を得ています。
多様な主体が連携する地域一体型プロジェクト
「中学生だからできる!プロジェクト」は、中学生、大学生、地元企業、行政が連携する地域一体型プロジェクトとして展開されています。このプロジェクトを通して、地域住民の福祉に対する意識を高め、誰もが安心して暮らせる社会の実現を目指しています。