禁じられた魅力を持つメキシコのバカノラが登場!
約30年前まで製造と販売が禁じられていたバカノラ。この珍しいメキシコのアガベ蒸留酒が今、再び日の目を見ることになりました。ジェイドックス株式会社(東京都新宿区)から発売された『サント・クビソ』と『サント・プロイビド』は、その独特な風味と歴史的背景を持つ酒として、多くの人々の興味を引きつけています。
バカノラとは?
バカノラは、メキシコのソノラ州で生まれたアガベ蒸留酒で、特にアガベパシフィカ種のみを用いて作られます。1915年から約80年間にわたり、製造や販売、飲酒が禁止されていたため、現地での密造が続けられてきたという、まさに秘密のお酒です。
ブランドオーナーであるハビエルとアナ兄妹は、家族の伝統を受け継ぐ形でバカノラの生産を始め、自身の地元であるソノラを象徴する商品を世に出したいという願いを持っています。彼らのバカノラは、メキシコ国内はもちろん、アメリカやヨーロッパ、中国にも輸出され、国際的な舞台での評価も高まっています。
伝承された生産方法
バカノラの生産には、古代からの伝統的な製法が踏襲されています。アガベパシフィカ種は、テキーラやメスカルの材料として使われるアガベと比べると小振りですが、厳しい自然環境で育つため、非常に糖度が高くなります。遊牧的なスタイルで収穫したアガベは、動物の力を借りて運ばれ、小さな蒸留所で独自のプロセスを経てお酒となります。特筆すべきは、機械を一切使用せず、薪で蒸し焼きにする方法です。これによって、独特のハーバル感が醸し出されます。
さらに、発酵過程では酵母を加えず、自然の力に委ねているため、酒の味わいには農場の気候や季節が色濃く反映されます。熟練の職人の経験が、この研究開発の鍵となっているのです。
味わいの特徴
『サント・クビソ』は、複雑なハーブ香と強いアタックが特徴のドライな味わいで、後味に胡椒の風味が残ります。限定商品『サント・プロイビド』は、さらに特別で、世界では各300本、日本には各9本という貴重な存在です。これに使われるアガベは、厳しい自然環境を乗り越えた野生のものばかりです。
そして、お酒の瓶はメキシコの伝統工芸品であるバロ(土器)やタラベラ焼きで作られており、美しさと歴史を感じさせるデザインに仕上げられています。
まとめ
歴史的にも文化的にも豊かな背景を持つバカノラ。『サント・クビソ』と『サント・プロイビド』はただのお酒ではなく、メキシコの秘密の文化を感じさせる一杯です。今後、これらがどのように広がっていくのか、しっかりと見守りたいと思います。
購入情報
お酒を愛するあなたにとって、バカノラは新たな発見となることでしょう。ぜひ、この特異な製品の味わいを自らの舌で確かめてみてください。