無料CBD審査の開始と目的
2022年3月15日、一般社団法人日本化粧品協会は日本国内で初めて無料のCBD審査を開始しました。この審査は、CBD製品を販売・購入する消費者にとって重要な情報源となります。近年、CBD製品の人気が高まる中で、違法性のある製品が出回り、その規制が求められるようになりました。この背景には、悪質な業者によって市場に流通する製品が、法律を侵害する恐れがあるからです。
一般社団法人日本化粧品協会は、2019年11月にカンナビノイド審査委員会を設立し、CBD製品の普及と消費者保護を目的に活動を続けてきました。特に、CBDが持つポテンシャルな健康効果を正しく理解し、安全に使用するための環境を整えることが重要視されています。
CBD審査の内容
CBD審査では、以下の点を確認します。
- - 大麻取締法に反していないか
- - 麻薬及び向精神薬取締法で禁止されている成分(THCなど)が含まれていないか
- - 食品用途の場合は禁止溶媒が使用されていないか
こうした調査を通じて、CBD製品の品質を維持し、消費者が安心して購入できる情報を提供することを目指しています。日本国内においては、CBD製品に対する公式な認証や認定は存在しないため、安全性を確認できる機会を設けることで、消費者が違法製品を誤って手にするリスクを軽減することが目的です。
調査結果と現状
実際に、直近の調査では474品のCBD製品を調査した結果、次のような問題が判明しました。
- - 129品は原料原産地が不明
- - 458品は原料製造会社が不明
- - 310品は製品の中身の最終加工地が不明
- - 165品は「日本製」と記載されているにも関わらず、具体的な加工地が不明でした。
これらの調査は、消費者が安心して製品を選べるようにするための重要なステップです。特に、食品としてのCBDの扱いや原材料の透明性は、他の農作物と同様に求められるべきであり、販売者に対しては情報開示を強く促しています。
違法CBD製品のリスク
違法なCBD製品を誤って購入した場合、さまざまなリスクが伴います。追加成分としてTHCが含まれている場合、法的問題に発展する可能性があります。麻薬及び向精神薬取締法に触れる可能性があり、最悪のケースでは刑事訴追につながることも考えられます。したがって、CBD製品の購買時には、注意が必要です。
審査のメリット
CBD審査を通じて、安全性が確認された製品には以下のような利点があります。
1.
特定違法物質審査済証の発行
- 審査基準をクリアした製品には、安全であることを示す証明書が発行されます。
2.
審査済証マークの使用
- 審査済証マークが付与された製品については、その製品の審査が適正に行われたことが保証されます。
3.
安全性確認商品としてのWEB登録
- 審査を通過した製品は、本委員会のWEBサイトに登録され、消費者が容易に検索できるようになります。
このように、CBD審査を通じて製品の安全性を確認することは、消費者にとって非常に意義深い行動と言えます。違法な製品を排除し、適法で安全なCBD製品を普及させるためにも、この制度を利用することが推奨されます。
お申し込み方法
CBD審査の申し込みは、一般社団法人日本化粧品協会の専用ページから行えます。この取り組みを通して、より安全なCBD製品の流通が実現するとともに、消費者が安心して利用できる環境が整えられることが期待されています。