インクルーシブサッカー大会『ゴチャタノ』の成功
6月22日、東京都内にてデンマークのスポーツブランド・ヒュンメルが主催し、ドイツのブンデスリーガ1.FCケルンと共にインクルーシブサッカー大会『ゴチャタノ』を開催しました。このイベントには、約140名の選手やスタッフが参加し、知的障がいの有無にかかわらず、皆が楽しむことのできる交流の場となりました。
日独交流インクルーシブサッカー大会
『ゴチャタノ』とは、知的障がいのある方とない方が混成されたチームで行うサッカー大会です。多様なボール(バランスボールやソフトラグビーボールなど)を使用し、楽しみながらサッカーをプレーします。このイベントは2018年にヒュンメルとNPO法人トラッソスによって始まり、今大会では1.FCケルンが日本に来ることになりました。
ドイツ学校「東京横浜独逸学園」の生徒たちとともに、ケルンのコーチたちが指導することで、日独交流を深めたのです。大会では、まずチームごとの打ち合わせが行われ、チーム名やゴールパフォーマンスを決め、コミュニケーションを図ってからプレーに移ります。ここでは、普段のサッカーとは異なり、言語の障壁や文化の違いを乗り越えて交流が促進されます。
ウォーミングアップで心も体もリラックス
特に意義深かったのは、ケルンのコーチによる交流型のウォーミングアップです。参加者たちは、15名ずつが正方形の形になり、合図に合わせて動きます。サッカースクールの責任者であるシャイベ・ジモンさんによれば、「周りの人にぶつからないように動く中で、参加者同士のコミュニケーションが生まれた」とのこと。このような心温まる交流が、国籍や障がいの違いを超える力を持つことを実感しました。
サッカーがもたらす共感
サッカーに参加したトラッソスの吉澤昌好コーチは「最初はドイツの子どもたちが困った表情をしていたが、ウォーミングアップによって緊張が和らぎ、サッカーが持つ強い力を改めて感じられた」と述べました。保護者の方も「上手ではないが、安心して見守れる環境が整っていて、子どもたちが楽しそうに交流しているのが素晴らしい」と語っていました。
ヒュンメルのミッション
ヒュンメルは「Change the World Through Sport.」というミッションのもと、人権やジェンダー、平和に関する取り組みを展開しています。たとえば、昨年は障がいを持つ子どもが使いやすいランドセルの開発に着手するなど、身近なアイデアから社会貢献につながる活動を促進しています。今後も、トラッソスとの協力を通じて多様性の広がりを支援するイベントを積極的に行うとしています。
協賛企業
本イベントには、株式会社浅田飴や牛乳石鹸共進社株式会社が協賛しました。これにより、より多くの子どもたちがサッカーを通じて楽しむ機会が提供されています。
まとめ
このインクルーシブサッカー大会は、参加者にとって一日中楽しく、心温まる思い出となる素晴らしい機会になったと言えるでしょう。サッカーが持つ力がさまざまな壁を越えて、さらなる交流と共生の文化を育むことが期待されます。