カイクラが新機能「クレーム・カスハラ判定」を無償提供
株式会社シンカが開発したコミュニケーションプラットフォーム「カイクラ」は、9月29日より新機能「クレーム・カスハラ判定」を無償で提供開始しました。この機能は、AIを活用して通話終了後に自動で通話内容を分析し、クレームやカスタマーハラスメント(カスハラ)の可能性がある通話内容を検知するものです。
クレームとカスハラの判定機能の重要性
近年、サービス業界では過剰な顧客の要求や暴言といったカスハラが深刻な社会問題となっています。これにより、従業員は精神的な負担を抱え、場合によっては離職率が増加し、企業にとってはブランドイメージの低下という大きなリスクをもたらします。
シンカの実施した調査によると、企業の42.8%が「正当なクレーム」と「カスハラ」の判断基準が不明確であると感じていることが明らかになっています。これは多くの企業が明確な指針を欠いていることを示しています。そこで、カイクラは特別なスキルがなくてもAIによる客観的な分析結果を利用可能にすることで、企業が早期に問題を察知しやすくする機能を提供します。
クレーム・カスハラ判定機能の概要
この機能は、通話の履歴画面に結果を明確に表示し、管理者がリスクのある通話を迅速に特定できるように設計されています。AIは特定のキーワードや音声の特徴を基に問題をある通話を自動的に判別し、情報を管理者同士で素早く共有することを可能にします。
さらに、クレームやカスハラの背後にある原因を分析するためのテキスト変換機能も搭載しています。この機能を利用することで、管理者は適切なエスカレーションを行うためのデータに基づいた判断ができ、問題がエスカレートする前に早期介入が可能になります。
従業員の心理的安全性を確保
新機能の導入目的は、単なる業務の効率化だけでなく、組織全体で情報を収集し、体系的にカスハラに対処する仕組みを整えることにあります。これにより、従業員の心理的な安全が確保され、より健全な顧客との関係構築が実現します。シンカは、今後もコミュニケーションを円滑にするため、テクノロジーの力を最大限に活用していくと述べています。
今後の展望
「クレーム・カスハラ判定」はAI判定機能の第一弾であり、今後は通話に関するより高度な分析機能を追加する計画です。また、顧客との良好な関係を支えるために、コミュニケーションの質を評価・改善する新機能も開発中です。これらの施策を通じて、企業の生産性向上と健全な顧客コミュニケーションの実現を目指します。
企業情報
「カイクラ」は2014年にサービスを開始し、既に3,000社以上で導入されています。さまざまなコミュニケーション手段を一元管理できるこのプラットフォームは、顧客とのコミュニケーション履歴を整理して表示することで、業務を効率化します。今後もシンカは、「カイクラ」の機能拡充に努め、業界の発展に寄与していくことを強調しています。