近年、職場におけるハラスメント問題がクローズアップされています。特に中小企業でも、2022年4月からパワハラ防止対策が義務化されたことは、多くの企業にとって重要な変化でした。しかし、実際のところ、多種多様なハラスメントが横行しており、その対策が十分に行われていないのが現状です。
著者の宮本剛志氏は、企業や官公庁、学校などで年間150回以上のセミナーを開催し、300人を超える個別相談を受けてきた専門家です。彼の新刊『ハラスメントの解剖図鑑』では、職場でのハラスメント問題に対して、具体的な対処法を提示しています。この書籍は実例に基づいており、ハラスメントのメカニズムや、それを回避するための方法を詳说明しています。
職場の現状
ハラスメントには、パワハラやセクハラ、マタハラ、さらにはモラハラやアルコールハラスメントなど、さまざまな種類があります。この問題は非常に深刻で、特に「いじめ、嫌がらせ」が労働局に寄せられる相談の中でも最多です。企業が社員教育を進めていても、実際には何がハラスメントに該当するのか理解していない担当者が多いという実情があります。
解決へ向けた実践的な知識
本書では、ハラスメントを48種類に分類し、その発生のメカニズムを解説しています。具体的には、ハラスメントが発生する「状況」と「人」に焦点を当て、どんな人が被害を受けやすいか、また加害者になりやすいかを分析しています。
さらに、著者は強調しています。「ハラスメントにならない伝え方」、そして「ハラスメントされない接し方」といった手法を考えることで、ストレスの少ない職場環境が実現できます。
法律に関する情報やコラムも併せて掲載されており、現状の法律を知ることもハラスメント対策には不可欠です。この書籍は、企業として、また個人として、より良い職場環境を追求するために必読の一冊です。
著者の経歴
宮本氏は、管理職時代に部下との関係性に悩んだ経験からハラスメント問題の研究を始めました。心理学に基づいた研修やカウンセリングを通じて、より良い職場づくりの実現を目指しています。外部委員や顧問の立場でも活動しており、企業研修や個別相談を精力的に行っています。
このように、職場ハラスメントに悩む方々の支えとなる本書は、2024年8月17日の発売以降、多くのビジネスパーソンにとって価値ある情報源となるでしょう。心地よい職場環境を整えるために、この一冊はぜひ手に取ってみてください。
□書籍概要
- - 書名: 『ハラスメントの解剖図鑑』
- - 著者: 宮本 剛志
- - 仕様: A5判、160ページ
- - 定価: 1,760円(税込)
- - ISBN: 978-4-416-72338-8
- - 販売ページ: 誠文堂新光社