山梨発!INNFRA、防災道の駅に革新的水循環システム導入へ
山梨県甲府市に本社を置くINNFRA株式会社は、山梨県が推進する「第Ⅰ期TRY!YAMANASHI!社会実装サポート事業」に採択されました。同社は、県内唯一の防災拠点である道の駅富士川に、独自開発のコンテナ型水循環システムを実装するプロジェクトに着手します。
既存インフラに頼らない、災害に強い社会を目指して
INNFRAは、人口減少や自然災害によるインフラへのアクセス問題解決に取り組む社会インフラスタートアップです。2022年3月より北杜市で実施したオフグリッド環境での生活実証実験を経て設立されました。この実験では、エネルギーと水を自給自足するオフグリッド技術の実用性を検証し、その成果を基に、現在は大手ハウスメーカーや不動産デベロッパーと協働し、トレーラーハウスや自然環境型宿泊施設の開発にも取り組んでいます。
今回の防災市場への参入は、2024年1月の能登半島地震での経験が大きく影響しています。地震による大規模な停電・断水、道路寸断による長期的な復旧遅延は、既存インフラへの依存の危険性を改めて浮き彫りにしました。この教訓から、INNFRAは自立的な防災対策の重要性を認識し、防災道の駅への水循環システム導入を決断しました。国土交通省も、防災道の駅を全国的な防災拠点として位置付けており、INNFRAの取り組みは、国家レベルのレジリエンス強化にも貢献する可能性を秘めています。
道の駅富士川への導入:平常時と災害時で活躍
道の駅富士川への導入では、災害時だけでなく、平常時にも利用できるフェーズフリー型の水供給システムを目指します。コンテナ型のコンパクトな設計は、設置場所を選ばず、柔軟な展開が可能です。このシステムは、地域住民の生活基盤を支えるだけでなく、観光客へのサービス向上にも繋がるでしょう。
TRY!YAMANASHI!事業の支援
「TRY!YAMANASHI!社会実装サポート事業」は、県内での本格的な事業展開を目指す先端技術・サービスを支援するものです。INNFRAは、最大500万円の補助金に加え、実装パートナーとの調整や専門家による伴走支援を受けることができます。このサポートにより、INNFRAは、山梨県内企業との連携強化を図り、観光・レジャー産業やものづくり産業の活性化にも貢献できると期待されています。さらに、道の駅における高付加価値コンテナ活用のモデルを全国展開することで、日本の防災体制強化にも貢献することを目指しています。
今後の展望
INNFRAは、令和6年11月から令和7年9月までの期間、道の駅富士川での社会実装プロジェクトを実施します。このプロジェクトは、オフグリッド技術の可能性をさらに広げ、持続可能な社会の実現に大きく貢献するでしょう。今後、INNFRAの取り組みが、全国各地の防災対策に大きな影響を与えることが期待されます。
INNFRAについて
INNFRA株式会社は、「くらしを支える。未来を繋ぐ。」というビジョンのもと、オフグリッドインフラの社会実装に挑戦するスタートアップ企業です。既存インフラに頼らない独自の技術で、人口減少や自然災害リスクへの対策に貢献しています。