SHEDと脳性麻痺
2026-01-26 14:22:22

名古屋大学との共同研究がSHEDの脳性麻痺治療で重要成果を発表

SHEDを用いた脳性麻痺の基礎研究



株式会社S-Quatre(エスカトル)は、革新的な治療法を追求するために、名古屋大学医学部附属病院との共同研究を進めてきました。今回、SHED(乳歯由来歯髄幹細胞)の新たな治療法が脳性麻痺における治療介入に有効であることが証明され、国際学術誌「Stem Cell Research & Therapy」に論文が掲載される運びとなりました。

研究の背景と目的


脳性麻痺は、周産期に脳に損傷を受けることによって発症する運動障害です。その診断が難しく、大半のケースは成長過程で神経症状が現れるまで特定できません。この中で低酸素性虚血性脳症は脳性麻痺の一因とされ、これに対する治療方法も限られています。こうした背景から、慢性期の神経症状に向けた新しい治療法の必要が高まっています。

S-Quatreは、SHEDの持つ再生医療の可能性に注目し、名古屋大学とともに6年間にわたり共同研究を行ってきました。その成果が今回発表されたことは、脳性麻痺の治療に向けた一歩となります。

研究の進捗と成果


研究チームは、脳性麻痺モデルとして幼若ラットを用い、病態が確立された慢性期にSHEDの投与介入を行いました。以下は研究から得られた主な知見です。

  • - 初回投与後24時間及び48時間で、一部のSHEDが脳内に移行したことを確認
  • - 2か月後、脳内で神経の新生に関連するタンパク質の発現が変化
  • - 未熟な神経細胞の増加が認められ、その後成熟した神経細胞に成長
  • - 4ヶ月後、運動機能や学習・記憶機能の改善が確認
  • - SHEDが神経幹細胞の増殖を促進し、HGFという因子がその作用に寄与していることが判明

これらの結果から、SHEDが脳内での神経機能回復を促すメカニズムが体系的に示され、慢性期からの介入でも有効性が確認されました。

未来の展望と次なるステップ


今後、S-Quatreはさらに高い研究レベルを求めて外部の研究機関との連携を強化し、SHEDに基づく治療法の臨床開発を推進していく方針です。特に脳性麻痺や他の難治性疾患に対する新たな治療の可能性を探求し、患者や家族に希望を提供することが求められています。

この研究成果は、2025年11月に行われる名古屋大学の脳性麻痺治療に関する臨床研究の中間解析結果を支える根拠となり、SHEDのさらなる臨床応用に期待が寄せられるでしょう。

発表論文情報


本研究成果は以下の論文として発表されました:
  • - Kanzawa T et.al., ” Novel Stem Cell Therapy for Cerebral Palsy Using Stem cells from human exfoliated deciduous teeth ” Stem Cell Research & Therapy, 23 Jan 2026, 論文リンク

SHEDを用いた新しい治療法が、脳性麻痺に苦しむ患者の未来をどのように支えるか、今後の進展に注目が集まります。


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会社情報

会社名
キッズウェル・バイオ株式会社
住所
東京都中央区日本橋本町三丁目8番3号日本橋ライフサイエンスビルディング3 302号
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