シンガポールで初開催された「WSP」の舞台裏
2025年4月19日、シンガポール国立大学敷地内のアジア欧州財団で、世界最大級の学生ピッチコンテスト「World Student Pitch Singapore 2025」が初めて開催されました。このイベントは「Purpose-driven Entrepreneurship ~気候課題の解決に挑む~」をテーマに、若い起業家たちによる環境問題への取り組みを促進することを目的として発足しました。
この大会には、シンガポールを含む多くの国々から19チームが参加し、厳しい選考を経て選ばれた7つのファイナリストチームがそれぞれ独自のアイデアを発表しました。ファイナリストたちは、気候変動に立ち向かうためのテクノロジーやソリューションを提案しました。
優勝チームとそのアイデア
その中で、優勝に輝いたのはCarbonsynkチームで、彼らはブロックチェーン技術を活用してカーボンクレジットの追跡および透明性を確保する革新的な技術を開発しました。この技術は環境保護活動において透明性を提供し、持続可能なビジネスモデルの推進に寄与します。優勝したCarbonsynkには、賞金としてSGD 2,500が贈られるとともに、2025年7月に京都で行われるスタートアップカンファレンス「IVS2025」への登壇権が与えられました。
準優勝はIncy Techチームで、IoTを駆使したスマート垂直農業システムを提案しました。持続可能な都市型農業の実現というビジョンを持った彼らのプロジェクトは、多くの期待を寄せられました。また、第3位に入ったCrop Cycleは、AIを用いて再生型農業の最適化を図る支援ツールを開発し、農業界の新しい可能性を切り開こうとしています。
審査員たち
大会の審査員には、アジア欧州財団代表のZhang Lei氏や、シンガポールの国立青少年評議会のDavid Chua氏など、多彩な業界の専門家が名を連ねていました。また、Sinoda ShippingのAkanksha Batura Pai氏やJust Keep ThinkingのMan Jing Kong氏、ECOS Energy PlatformsのGerry Loke氏も審査に参加し、各チームのプレゼンテーションを厳格に評価しました。
WSPの未来
「WSP」は今後も国際的に展開を続け、台湾・タイ大会に続く形で、インド、韓国、アメリカ、ヨーロッパなどで開催予定です。特に2026年には、「WSP世界大会」が計画されており、これは各国の代表チームが一堂に結集する素晴らしい機会となるでしょう。これにより、学生起業家たちが自身のビジョンを世界に発信し、具体的なビジネスの創出に繋がることが期待されます。
このように、「WSP」は未来の起業家たちにとって、貴重な学びと挑戦の場を提供する役割を果たしていきます。今後の展開にも注目が集まります。
お問い合わせ先
本件に関するお問い合わせは、World Student Pitch担当の山城まで。