加古川にて模型業界の未来を探る『むすび市』が開催

兵庫県加古川市に本社を持つワシオ株式会社は、2025年9月27日（土）・28日（日）に自社の直営店舗において「むすび市」を開催する運びとなりました。このイベントは、年間を通じて約3,000人が訪れる人気の催しです。ですが、単なる賑わいを創出するだけでなく、製造業界が直面する深刻な問題を考える場として位置づけられています。

なぜ「むすび市」を今開催するのか？

近年、熟練技能者の減少や後継者不足が深刻な社会問題になっています。製造業に従事する人々の数は1990年代から減少しており、過去30年で約30%も減少してしまいました。これにより、高度な技能を持つ職人がいなくなり、後継者が不足しています。2025年には、若年層が製造業に進出する意欲も低く、熟練技能者が退職する一方で、補充されないという現実が続いています。

熟練技能者の引退により、伝統的な技術や手工芸の継承が断絶され、産業全体の基盤が揺らぐリスクも懸念されています。その結果、地域の地場産業や文化の衰退、高品質な製品の生産減少といった重大な影響が出ています。

「むすび市」のコンセプトと特徴

「むすび市」は、熟練の職人が手作業で作成した製品を直接消費者に届けることを目的としたイベントです。特に「もちはだ®」という独自の技術を用いた商品は、その保温性と肌触りの良さで多くの支持を受けています。職人の手で作られた製品の中には、小さな傷や起毛の不揃いなどが存在し、販売されずに眠っているものも少なくありません。この『むすび市』では、そんな製品を必要としている人々に届けることを目指します。

開催概要

- 開催日: 2025年9月27日（土）・28日（日）
- 時間: 9:00～16:00
- 場所: もちはだ直営店（兵庫県加古川市）
- 主催: ワシオ株式会社

地元で生まれた「もちはだ®」の特長は、寒い環境でも快適に過ごすための衣類を提供しています。また、工夫された製法により、世代やシーンを問わず、冷えに悩むすべての人に適した製品が生まれています。

ワシオ株式会社の理念と今後のビジョン

1955年に創業したワシオ株式会社は、独自の起毛技術「鷲尾式起毛」を駆使して高品質な製品を製造しています。これにより、ただ衣類を提供するだけでなく、寒冷地で暮らす人々に向けた防寒対策として役立っています。ワシオの理念は、「冷えから守ること」が心身の健康を支えるために重要であるという考え方に基づいています。

「むすび市」を通じて、職人たちが手掛けた「もちはだ®」と人々のつながりを強化し、製品が必要とされる方々に届けたいと考えています。さらに、次世代の職人を育てる環境を整え、ものづくり業界の未来をより明るいものにすることが目標です。人々が集い、交流できる場所を提供することによって、ものづくりの楽しさや魅力を広めていく予定です。