建設業界における業務効率化の新たな流れ
近年、建設業界では業務のデジタル化が進んでおり、福地建設とコムテックス株式会社の連携が特に注目されています。両社は、建設業退職金共済制度(建退共)の電子申請専用サイトを通じて、業務効率化を実現しました。この新しいシステムを利用することで、現場での就労実績申請にかかる手間が大幅に削減され、従来の証紙貼付方式から、5分程度で完了する新しい方法に生まれ変わりました。
キャリアリンク — ビジネスの新しい選択肢
コムテックスは、入退場管理システム「キャリアリンク」を開発しました。このシステムは国交省受託事業を契機に構築され、唯一「電話発信」で就業履歴を登録できる点が特徴です。現場ではカードリーダーなどの機器は不要で、指定された電話番号へ技能者が電話をかけることで、簡単に入退場の管理が行えます。
また、キャリアリンクで蓄積されたデータは自動的にCCUS(建設業共通統一システム)へ連携され、建退共の電子申請にも対応する形式でファイルが出力されます。これにより、技術者は普段の業務に集中でき、煩わしい手続きから解放されるのです。
福地建設の取り組みと成果
福地建設がこのシステムを導入した背景には、建設現場のDXを先駆けて実施してきた実績があります。国交省との共同調査を通じて、電話発信型の入退場管理をいち早く取り入れ、日常業務に定着してきました。これにより、建退共申請業務も迅速に導入され、従来は1日かかっていた業務がわずか5分で終わるようになりました。
この大幅な業務効率化は、現場担当者や技能者の仕事の負担軽減にも寄与しています。これまでの手続きにかかる時間を短縮し、より専門的な業務に集中できる環境を整えることができたのです。
今後のビジョン
福地建設は今後もキャリアリンクを活用し、建退共の電子申請方式を拡大させていく方針です。さらに、鹿児島県でのモデル工事においてもその運用を進め、発注者への書類作成業務の効率化を図ることを目指しています。
コムテックスも引き続き、福地建設を支援すると共に、日本全国の建設会社におけるキャリアリンク活用と建退共電子申請方式の普及に努めていく計画です。デジタル化された業務プロセスによって、優秀な技能者の定着をさらに促進する環境の整備を行う考えです。
会社概要
コムテックス株式会社
代表者:竹脇 正貴
所在地:富山県高岡市東中川町7-18
設立:1989年4月
事業内容:建設DXソリューションサービス、ITコンサルティング等
資本金:3,600万円
公式サイト
以上のような取り組みが進む中、今後の建設業界はさらに進化し、効率的な運営が実現されることが期待されます。