テュフ ラインランド ジャパンの新サービス発表
テュフ ラインランド ジャパン株式会社は、2025年4月から500kWの大電力電源を活用した電気自動車向けの高電圧試験サービスを開始することを発表しました。これにより、特に充電時間の短縮や航続距離の向上を目指す電気自動車メーカーのニーズに応える体制が整います。
背景に迫る高電圧・大電力化の必要性
電気自動車の普及に伴い、充電システムの高電圧・大電力化が求められている中、テュフ ラインランド ジャパンはそのニーズに応えるために新たなサービスを開始します。高電圧と大電力を扱う環境が増える一方で、従来の試験ラボではその規模に踏み込むことが難しくなっており、安全性の確認や法規適合の試験が行いにくくなっていました。
テュフ ラインランドは、20年以上にわたる電気自動車や充電システムの安全性評価の実績を持ち、市場の要求に応える形でこの新サービスを展開します。屋内試験が可能であるため、天候に左右されることなく、開発途上の製品を試験することができます。
500kW高電圧試験サービスの対象製品
新しいサービスでは、以下の製品に対して試験を提供します:
- - 電気自動車:普及が進むEVはもちろん、産業用車両や電動船舶なども対象となります。
- - 充電システム:急速充電器をはじめとする各種充電器、双方向充放電器(V2H)、および非接触給電システムが含まれます。
- - 部品:充電器の部品や車両用インバータ、コンバータ、電源部品なども対象です。
新サービスの内容
このサービスの内容は多岐にわたり、具体的には:
- - CHAdeMO充電器との互換性確認や、各国の電気安全評価に対応した試験。
- - 電動車両の評価試験や、充電器のEMC試験も実施。
- - さらに、試験ラボのレンタルサービスも行い、顧客が必要な機材を自由に利用できる環境を提供します。
このように、500kWの試験設備は大電力に対応し、特に電気自動車業界に特化した試験サービスを実施します。国内外の充電規格や法規への対応も可能で、この分野での経験を活かし、今後も新規格に迅速に適応していく方針です。
設備と試験所情報
新しい試験サービスは、長野県中野市にある「ETAC(Electrification Technical Assessment Center)」で行われます。この施設は、約700平方メートルの広さを有し、交通アクセスも良好で、信州中野インターから車で約10分、飯山駅からは20分の場所に位置しています。
企業の背景
テュフ ラインランドは、150年以上の歴史を持つ国際的な第三者検査機関であり、約22,000人の従業員を抱えているグローバルな組織です。品質、安全、環境問題に取り組んでおり、様々な業界における検査と評価を通じて、企業の成長を支援しています。これからも、電気自動車業界に向けての試験サービスの強化や新たなサービスの開発に努めていくことで、持続可能な社会の実現を目指します。