2025年2月の売り上げデータが明らかになりました。昨年とは異なり、今年の冬は西日本を中心に寒波が続き、これが消費動向に大きな影響を与えています。ビッグデータプラットフォームを運営する株式会社True Dataが発表した統計によると、食品スーパーマーケットにおいて特に注目すべきは、米の価格高騰によって代替商品が人気を集めていることです。
米の売上金額は前年同月比で増加したものの、売上の個数は減少しています。代わりに「冷凍ピザやグラタン類」などの米の代替となる主食系食品が、前年と比べて27.2%も売上を伸ばしたほか、「包装餅」は18.8%、さらに「マカロニ」も13.2%の増加が見られました。「冷凍米飯加工品」も13.1%の増加を記録しており、米価格の上昇が食生活に新たな変化をもたらしていることが一目瞭然です。
また、寒波が続いた影響で、寒い時期に売れる商品が相次いで売上を伸長させています。ドラッグストアでは「使い捨てカイロ」の売上金額が61.0%の大幅増となり、「ボディローションやクリーム」が19.3%、さらには「リップクリーム」も19.2%の増加を記録しました。一方、食品スーパーマーケットでは、温かい飲料である「ココア」が23.8%の増加を見せ、「ビスケットやクッキー」も12.8%増加、さらには「紅茶」も12.3%という結果に。
このデータは、2025年2月1日から28日までの間に集計されたもので、全国のドラッグストアや食品スーパーマーケットのPOSデータに基づいています。特に生鮮や惣菜類は除外し、1店舗あたり200個以上の販売があったカテゴリのデータのみが用いられました。
株式会社True Dataは、年間アクティブ数6000万人規模のPOSデータをもとに、顧客理解や商品戦略の策定、販促施策など、幅広い業種に向けてデータ活用ソリューションを提供しています。今後の消費動向については、米価格の動向と合わせて、消費者のニーズに沿った商品開発が求められるでしょう。
消費者が選ぶ商品が変わりつつある中で、企業には新たな戦略が必要となります。こうした消費行動の変化は、今後の商戦やプロモーション活動にどれだけ影響を与え、また消費者のライフスタイルにどのような結果をもたらすのか、注目が集まります。冬季におけるこの消費動向は、これからのマーケティングと商品開発の重要な指針となることでしょう。