M&Aの新しい形、地域を守る「公募M&Aプロジェクト」開始
2025年11月18日から2026年2月18日まで、兵庫県神戸市のGLIONグループが公募企業として参加する「公募M&Aプロジェクト」が始まります。このプロジェクトは、地域の中堅・中小企業オーナーに向けて、M&Aの新しい方法論を提供します。M&Aとは、企業の売買を意味しますが、このプロジェクトでは事業の承継を通して地域経済の発展を目指します。
公募M&Aプロジェクトの背景
昨今、中小企業庁による調査で、2025年には245万人もの経営者が70歳を超えると予測されています。このため、後継者不在による廃業の危機が叫ばれています。この問題を受けて、M&Aサクシードとみなと銀行が連携し、M&Aの不安を払拭することを目指しています。地域の金融機関であるみなと銀行が信頼の源となり、地域企業の経営者に安心できる環境を提供するのです。
公募プロジェクトの特色
1.
地域金融機関との連携
M&Aでは、譲渡企業が譲受企業に託す大きな決断をする必要があります。そのため、地域金融機関であるみなと銀行がこのプロジェクトに参加することで、オーナー経営者の心理的な壁を軽減します。信頼関係を築いた地域金融機関が「つなぎ役」となることで、適切な譲受企業とのマッチングをサポートします。
2.
譲受企業の情報の先行公開
参加企業は事前に会社のビジョンや方針を開示します。このオープンな態度により、譲渡企業のオーナーは安心して相談し、M&Aのプロセスを進めることが可能になります。透明性のある情報提供は、経営者が一歩を踏み出す助けになるでしょう。
GLIONグループの役割
第一弾で参加するGLIONグループは、自動車関連事業を中心に展開する大手企業で、豊富な経験を有しています。兵庫県神戸市に本社を構え、全国で435拠点を持ち、152社のグループ企業を統括するなど、その存在感は抜群です。また、自動車ディーラー事業だけでなく、地域文化や観光振興にも積極的に取り組んでいます。GLIONグループの経営者は、M&Aはただの売却ではなく、共に成長していくことが目的であると強調しています。
地域の未来を守る
みなと銀行の代表者は、地域経済の持続的発展にはM&Aによる事業承継支援が不可欠であると語っています。特に地方では、後継者不足が深刻な問題であり、このプロジェクトがその解決の一助となることが期待されています。参加企業が自らの理念を語り、どのように地域に貢献できるのかを明示することで、より多くのオーナー企業が安心して参加できる環境が整います。
まとめ
この「公募M&Aプロジェクト」は、地域企業の事業承継の方法として新しいスタイルを提案するものです。信頼できるパートナーと共に進めるM&Aは、多くの中小企業にとって心強い選択肢となることでしょう。地域経済の活性化を図り、次世代へと事業を繋げていくための新たな一歩を踏み出すことが求められています。私たちも、このプロジェクトの動向に注目し、地域からの新たな成功事例を応援していきます。