名古屋初の野球中継解説放送が実現
2023年9月21日、名古屋を代表するCBCテレビが特別なプロ野球中継を行います。中日ドラゴンズと読売ジャイアンツの対戦で、これまでにない「解説放送」を実施し、視覚障害者を含むすべてのファンが楽しめる環境を提供します。この試みは、視覚に障害を持つ家族がともにテレビの前で楽しむための新しい提案です。
解説放送の内容とは?
今回の解説放送では、通常のアナウンサーと解説者が行う実況とは別に、副音声として独立したアナウンサーと解説者が試合の解説を行います。この副音声では、選手の動きや画面に映し出される情報を、詳細かつ分かりやすく音声で解説します。これにより、視覚に頼らずとも試合の内容を把握でき、視覚障害者の方々も家族と一緒に試合を楽しめるようになります。
この解説放送は、名古屋地区における初の試みであり、全国でも朝日放送に次ぐ二番目の導入となります。視覚に障害を持つ方々がどう楽しめるか、その配慮が今回の解説放送の大きなポイントです。
準備と勉強会の重要性
解説放送の実施にあたり、社会福祉法人名古屋市身体障害者福祉連合会の常務理事である橋井正喜さんを招いて、事前に勉強会も行われました。この勉強会では、視覚障害者がどのようにテレビを楽しむか、そして家族と一緒に観る際の配慮について意見を交わしました。学んだ主なポイントは以下の通りです:
- - 視覚障害者は家族と共にテレビを楽しむことが多いので、言葉が多すぎないようにする。
- - 選手の表情をしっかりと解説に盛り込む。
- - 中日ファンだけでなく、相手チームの選手や背番号などの情報も伝える。
これらの注意点を元に、5人のスポーツ部の担当者とアナウンサーが準備を進めています。
放送詳細
具体的な放送は、9月21日(月・祝)の14時53分から16時50分まで、ナゴヤドームから中継されます。主音声では、高田寛之アナウンサーによる実況と山田久志さん、立浪和義さんによる解説が行われ、副音声では角上清司アナウンサーが彦野利勝さんと共に解説を担当します。
このような新しい取り組みが今後の野球中継にもさらなる発展をもたらすことを期待しています。視覚障害者だけでなく、すべてのファンが共に楽しめる環境が少しずつ広がっていくことを願ってやみません。