シェルパ・アンド・カンパニーが新たに資金調達
シェルパ・アンド・カンパニー株式会社は、企業のESG(環境・社会・ガバナンス)経営をサポートするために新たに資金調達を行い、合計6,000万円の資金を確保しました。この資金は、同社が提供するESG経営推進クラウド「SmartESG」のβ版をリリースし、さらなる開発を行うために使用されます。
ESG経営の新たな課題
最近の市場再編やコーポレート・ガバナンスコードの改訂に伴い、企業はESG・サステナビリティ経営をより重要視する必要があります。シェルパは、企業が占有するESGデータを整理・管理し、市場からの評価を高めることに特化した「SmartESG」の開発を進めています。その目的は、企業にとってのESG情報が散在し、統一的な分析が難しい現状を解消することです。
出資者の期待
出資を行ったジェネシア・ベンチャーズのパートナー、河合将文氏は、ESG経営を成功させるためには、企業内部での情報の正確な把握と分析が不可欠であると述べています。そのために、「SmartESG」は一連のデータの収集から開示、分析までを円滑に行えるサービスとして期待されています。
ESG情報開示の動向
最近では、東証の市場再編やCGコードの改訂が進んでおり、企業はESG情報を主要なステークホルダーに対して開示する必要性が高まっています。しかし、企業側は膨大な情報を整理・開示しなければならず、データ管理やコミュニケーション不足といった課題に直面する状況です。このような背景から「SmartESG」が必要とされています。
SmartESGの機能
2022年5月からβ版の提供が始まった「SmartESG」は、企業のESG情報をクラウドに一元化し、部署間の情報共有を促進します。具体的な機能としては、以下のようなものがあります。
1. 独自ESGデータベースの構築
様々なESG関連データやアンケートを一元管理するデータベースを作成し、自社の過去の開示情報や定量KPIに瞬時にアクセスできるようにします。
2. ワークフローの最適化
部門間や拠点を超えたデータ収集と情報共有を実現することで、従来の複雑なワークフローを改善することが可能です。
3. AIによるベンチマーク分析
AIによって収集された業界のESGデータと自社との比較を行い、スコアの改善に必要な次のステップを示す機能も備えています。
今後の展開
シェルパは近い将来、SmartESGの正式版をリリースする計画を持っています。導入が決まっている企業からのフィードバックを活かし、機能の拡充を行うことを目指しています。これにより、ESG経営のさらなる高度化が図られることでしょう。
会社概要
シェルパ・アンド・カンパニー株式会社は、東京都品川区に本社を置き、2019年に設立されました。ESG情報開示支援クラウド「SmartESG」の開発を手掛け、サステナビリティに特化したメディアも運営しています。公式サイトは
こちらです。