古野電気が経済産業省のDX認定事業者に認定
2023年、古野電気株式会社は経済産業省より、デジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みが評価され、正式に「DX認定事業者」として認定を受けました。この認定は、情報処理の促進に関する法律に基づくもので、企業がデジタル技術を活用して経営基盤や事業プロセスの改革に取り組み、競争力の向上に寄与する姿勢が評価された結果です。
DX認定制度とは
DX認定制度は、デジタルガバナンス・コードに沿った取り組みを行っている企業を評価する制度であり、企業がデジタル技術を取り入れることで持続的成長を実現する姿勢を示しています。認定を受けた古野電気は、2025年3月1日から認定が適用され、それを約2年間維持することが求められています。これにより、同社は海洋分野におけるDXの推進をさらに加速していく方針です。
古野電気のビジョン
古野電気は、「FURUNO GLOBAL VISION “NAVI NEXT 2030”」という経営ビジョンを掲げています。これには「安全安心・快適、人と環境に優しい社会・航海の実現」が含まれており、今後も「海のDX」を推進していく姿勢を貫いています。この新たなDX事業ビジョンによって、船舶などの新たな事業創出や、データプラットフォームの構築、企業文化の変革を目指しています。
DX推進部の設立
特に注目すべきは、2025年3月1日より舶用機器事業部に新設される「DX推進部」です。この部門では、クラウドやアプリケーションサービスを通じて顧客業務のDXを支援し、データの収集と活用を通じて新しい価値の創造に向けて取り組んでいく予定です。古野電気は、顧客が必要とする情報をデジタル上で効果的に提供することで、競争力を高めていきます。
海洋データ活用の取り組み
古野電気は、主要な三つの市場、商船、漁業、レジャーにおいて、デジタル技術を活かして価値を提供し続けています。具体的には、航海機器やセンサーのネットワーク化を推進し、海洋データを活用した新たなサービスを展開する方針です。この取り組みにより、安全で効率的な航海を実現し、海洋資源の管理や地球環境の保全にも貢献することを目指しています。
DXの人財育成とスマート工場
また、DXの推進には人財の育成が欠かせません。古野電気では、DX人財をリーダーとして育成するための全社プロジェクトを立ち上げており、教育プログラムを通じて、社員の基礎能力を向上させながら企業文化の変革に努めています。さらに、三木工場では、生産の効率化や工程の可視化を目指したスマート工場構築プロジェクトも推進中です。
未来への一歩
古野電気は、1948年に世界初の魚群探知機を実用化して以来、実績を重ねてきました。現在、90カ国以上での販売体制を築き、グローバルな舶用電子機器メーカーとして確固たる地位を持ち続けています。これからも、デジタル技術を駆使した新たな価値創造への挑戦を続けていくことで、持続可能な社会の実現に貢献していくでしょう。詳細な取り組み情報については、フルノ版DX特設サイトを訪れてください。