強化される労働者支援：無料労働相談の実施状況に迫る

労働者のためのセカンド・オピニオン

株式会社永セ仁は、長崎県長崎市に本社を置くスタートアップ企業で、労働環境を改善するための取り組みとして「職場環境ドットコム【for労働者】」を運営しています。このサイトでは、働く人々が直面する問題に対し、無料の労働相談サービスを行っており、その実施状況が注目されています。

無料労働相談の概要

令和5年9月15日までの6か月間で受け付けた相談件数は48件でした。相談内容は多岐にわたりますが、最も多かったのは「いじめ・嫌がらせ・パワーハラスメント」に関連するもので、全体の23%に相当する11件がこの問題に関連していました。我慢を強いられている労働者からの声が多く寄せられ、労働環境の改善が求められています。

また、労働者が内部通報を利用しても、納得のいく調査結果が得られないという不満も散見され、労働問題に対する不信感が浮き彫りになっています。このような状況に対し、永セ仁の取り組みは重要な意味を持っています。

アドバイス動画の提供

さらに、寄せられた相談に基づいて、回答やアドバイスを動画形式で提供し、これをYouTubeで公開しています。この機会に、労働者が自分の問題に対する理解を深められるよう、匿名性に配慮した内容で作成されています。

代表者の信念と取り組み

永セ仁の代表、永瀬仁氏は、29年間にわたり厚生労働省で労働基準監督官として勤務してきました。労働者の権利を守るために、自身の経験をもとに労働相談サービスを立ち上げ、困難な状況にある労働者に対する支援を行っています。「行政機関の対応が分かりにくく、労働問題の解決に苦慮している方々をサポートしたい」という思いから本サービスを始めたそうです。