愛犬の歯みがき実態調査から見えた飼い主の課題と理想的なケア方法
愛犬の健康を守るためには、日々のケアが欠かせません。その中でも、歯みがきは非常に重要なタスクです。ですが、実際に愛犬の歯を磨いている飼い主はどれほどいるのでしょうか?最近、上池台動物病院グループが行った322名の飼い主を対象とした調査結果から、愛犬の歯みがきについての実情が明らかになりました。
調査結果の概要
この調査では、飼い主に愛犬の歯みがきの頻度や方法について質問がありました。その結果、最も多くの飼い主が選んだ頻度は「週に1〜2回程度」で、およそ31.5%を占めました。他にも「ほぼ毎日(週5回以上)」が23.1%、「月に1〜3回程度」が20.1%という結果がありました。しかし、8.6%の飼い主はほとんど歯みがきをしていないことも分かりました。これは、飼い主が歯みがきの重要性を感じつつも、継続することの難しさを示しています。
歯みがきは、可能であれば毎日行うことが推奨されています。その理由として、歯垢は短期間で硬化し、家庭での歯みがきだけでは取り除きにくくなるためです。調査では、週3回以上磨いている飼い主は39.8%と、理想的な頻度には達していないことが浮き彫りになりました。
歯みがきにかける時間は?
調査では、愛犬の歯みがきにかける時間についても質問が行われました。「1〜3分」が最も多く、全体の45.1%を占めています。次いで「3〜5分」が31.2%でした。長時間磨くよりも、正しい方法で継続的に行うことが大切です。短い時間でも、正しいやり方を学んで実践できれば、効果は期待できます。
飼い主が感じる課題
「愛犬の歯みがきで感じる課題」についても多くの回答が寄せられました。最も多かったのは「嫌がる/暴れる」という意見で220件。一方で「うまく磨けない」と「今のやり方が正しいのかわからない」が続きました。これらの意見から、愛犬が歯みがきを嫌がることが飼い主にとって大きな障害になっていることが分かります。
この調査では72.2%の飼い主が愛犬が歯みがきを嫌がると回答しています。歯みがきを嫌がる場合は、急に歯ブラシを使うのではなく、まずは口元を触れることから始める「段階的アプローチ」が有効です。初めは触れるだけで慣らし、徐々に歯に触れるなどのステップを踏むことで、嫌がることを減らすことができるでしょう。
動物病院への相談状況
さらに、過去に動物病院で口腔ケアの相談や処置を受けた経験のある飼い主は全体の19.1%で、約80%の飼い主が何も相談していないという実態も分かりました。日常的に歯みがきを困難に感じているにもかかわらず、専門家に相談をする機会が少ないことが問題です。
健康問題が懸念される場合、またはケア方法が不安な場合は、動物病院での定期チェックを受けることが重要です。歯みがきを日常的に行っているとしても、口内の状態を確認することが必要です。
まとめ
愛犬の歯みがきは多くの飼い主にとって重要な仕事でありながら、その実施には多くの課題が存在することが明らかになりました。愛犬の健康を守るために、定期的な歯みがきと、必要に応じた動物病院での相談を行うことが非常に重要です。上池台動物病院では、愛犬の健康を守るためのアドバイスや専門的なケアを提供しています。愛犬の健康に不安を抱えている飼い主の方は、ぜひ気軽にご相談ください。