屋根の美観を守る新しい太陽光発電ケーブル部材「入線ユニット」進化の詳細

屋根の美観を守る進化した「入線ユニット」

株式会社トーコーが提供する太陽光発電ケーブル入線部材「入線ユニット」が、2024年にGOOD DESIGN AWARDを受賞しました。この製品は、2050年のカーボンニュートラルを背景に新たに設計され、さまざまな屋根材に対応できるラインナップが追加されました。

1. 企画・開発の背景

近年、国や自治体が新築住宅における太陽光発電の設置を義務化する動きが進んでいる中、「入線ユニット」シリーズに対する需要が急増しました。特に「片流れ屋根」に関するニーズが高まっており、それに応える形で製品のアップデートが行われたのです。

この新ラインナップには、金属屋根、スレート瓦、シングル材など、異なる屋根素材や形状に適応した製品が含まれています。これにより、業者はさまざまな現場において、より柔軟に対応できるようになります。

2. アップデートのポイント

「入線ユニット」は施工性が向上し、コスト削減に寄与しています。以下の点が特に注目されます：

- PF管の対応幅拡大: 内径28mmまで対応することで、複数のケーブルをまとめやすくしました。
- マルチチューブホルダーの追加: ケーブルを並列で正確に入線できるようになり、施工効率を大幅に向上させています。
- 施工時の体験の改善: 屋根施工時にあらかじめ設置しておくことで、太陽光パネル設置業者が後からでも簡単に入線作業を行えるようになりました。これにより、工事のスケジュールが短縮され、足場コストの削減にもつながります。

3. 建物の美観と防水性の両立

「入線ユニット」は、屋根の棟から小屋裏にケーブルを配線する設計がなされています。これにより、壁に沿ってケーブルが露出することがなく、建物の外観を美しく保つことができるのです。また、従来の工法では壁に穴を開ける必要がありましたが、「入線ユニット」ではその懸念を解消しています。さらに、厳格な散水送風試験にも合格しており、漏水リスクに強い設計です。