生成AIアバター「えみり」がもたらす新たな来場体験
2025年8月、東京国際フォーラムで開催された「AI博覧会 Summer 2025」にて、生成AIアバター「えみり」が新たな形の来場者案内を実現しました。運営を手掛けるのは、大阪市を拠点とする株式会社エボルブで、同社は最新技術を駆使し、来場者の体験を豊かにする試みを展開しています。
「えみり」の導入とその成果
展示会の開催前から、株式会社エボルブは公式Webサイトに「WEBサイト版えみりさん」を導入。このアバターは、ユーザーの文脈を理解し、興味に応じた展示ブースやセミナーを対話形式で紹介します。その結果、利用者は従来のチャットボットと比較してなんと13.5倍の利用数を記録しました。このような成果は、特に事前情報の検索において使いやすさを実現したからこそ成し得たものです。
当日は、来場者が「えみり」との事前対話を通じて展示会の参加を決めたという声も多く聞かれ、彼女の存在が訪問動機を高める効果を果たしました。体験の質が従来のチャットボットとは一線を画している証左とも言えるでしょう。
入口で出迎える等身大アバター
会場の入口には、等身大のAIアバター「えみり」が立っており、自然な音声対話を通じて来場者を案内しました。来場者は、事前にWebで対話したキャラクターと同じ姿を見て親しみを感じ、「会いに来た」という感想も寄せられました。
このアバターの設計では、数分間反応が無い場合には、AIが自動で声をかける工夫が施されており、来場者がリラックスして入場できるような空間づくりにも貢献しました。
参加者の反応と評価
参加者からは「自然な会話が成立していた」と驚く声や、「案内スタッフが手薄な時間に助けられた」との感想が寄せられました。さらに、事前に「えみりさん」によって情報を得た来場者も多く、AIアバターの導入が新しい受け入れ体験を生み出したことが伺えます。アンケート結果では、約90%の人がポジティブな印象を持ったとのことです。
来場者体験の一貫性
展覧会中、Webとは異なる目的に応じた柔軟な対話設計が実装され、来場前と当日の体験をシームレスにつなげることでスムーズな回遊が促進されました。「えみり」は、ただの案内役ではなく、来場者にとって「会いたい」と思わせる存在に成長しました。
今後の可能性
株式会社エボルブは、今後も「人の感性と知性を刺激するAI」の社会実装を進めていく方針です。人事、観光、医療、金融など多様な領域での対話AIの活用が期待されており、展示会や商業施設、教育現場などでの導入が進むことで、新たな価値を創造することを目指します。
このように、生成AIアバター「えみり」は展示会での体験設計に革新をもたらし、広範な分野での応用が期待される存在となりました。未来に向けて、この取り組みがさらなる進化を遂げることは間違いありません。