日本のフードテックスタートアップが挑む米国市場
日本貿易振興機構、通称ジェトロが、シリコンバレーのフード・イノベーション・ハブであるKitchenTownと協力し、米国におけるフードテックスタートアップの新たなアクセラレーションプログラム「J-StarX Food Frontiers USA」を開始しました。このプログラムは、米国市場へのスムーズな参入を目指し、選び抜かれた日本のフードテックスタートアップ10社が参加します。
プログラムは、7か月間にわたる集中型のもので、参加するスタートアップは、ジェトロ及びKitchenTownのメンター陣や業界リーダー、投資家からのサポートを受けます。これにより、彼らは米国市場での成功に必要な知識やネットワークを獲得できるのです。このプログラムのメイン会場は、イノベーションの中心地であるKitchenTownのシリコンバレー本社です。
プログラム開始後、参加スタートアップにはマスタークラスが提供され、さらに毎月東京にてワークショップも開催されます。これにより彼らのビジネス拡大を継続的に支援することになります。KitchenTownの戦略担当ディレクターSarah Sha氏は、こうした取り組みが日本の優れたスタートアップに新たなビジネスチャンスを創出することを楽しみにしていると述べています。
参加スタートアップの紹介
参加する10社はそれぞれユニークなビジネスモデルと製品を持っています。
- - GoodTe: 炎症性腸疾患や過敏性腸症候群に最適な低FODMAPスナックを開発。
- - Haccoba: 野生酵母発酵とホップを使用した新しいスタイルの日本酒。
- - Hakko Holdings: 発酵豆をベースとした栄養豊富な食品を提供。
- - Kinish: バイオテクノロジーを活用した植物性アイスクリーム。
- - Morning Boost Co. (UPBEET Tokyo): 甘酒を使用したグルテンフリーの焼き菓子。
- - ORYZAE: 米を原料とした健康的な麹甘味料とグラノーラ。
- - ovgo: 日本の風味を生かしたアメリカンスタイルのクッキー。
- - Shima & Co.: 段階的にタンパク質を補給できるラムネ風スナック。
- - Sydecas: こんにゃく芋から抽出した食物繊維を使った食品技術。
- - The Ethical Spirits Co.: 廃棄食品を再利用した次世代のジン。
このプログラムは2024年9月からスタートし、参加者はさまざまなハンズオンコンテンツやネットワーキングの機会を通じて米国進出の準備を進めます。そして、2025年3月にはデモデイが予定されています。
KitchenTownの役割
KitchenTownは、サンフランシスコ・ベイエリアに位置するフードテックスタートアップ・インキュベーターで、これまでに多くの食品関連企業の支援実績があります。彼らは20,000平方フィートの施設を活用し、スタートアップに対して段階的なサポートを提供しています。
今後、日本のフードテック企業の新たな挑戦が注目される中、米国市場での成功を目指す参加企業の動向から目が離せません。