デクセリアルズが新型セルフコントロールプロテクターSFK 75Aシリーズを発表
デクセリアルズ株式会社は、最新のセルフコントロールプロテクター「SFK 75Aシリーズ」を新たに開発したことを発表しました。この新製品は、定格電流75A、定格電圧62VDCを実現しており、従来の製品に比べて大きな電流にも対応可能な設計がなされています。これにより、高出力が求められる様々なアプリケーションに応じた製品使用が期待されます。
セルフコントロールプロテクターとは?
セルフコントロールプロテクター(以下、SCP)は、リチウムイオンバッテリーの充放電を制御する役割を持つ保護素子です。本体には一次保護が機能しない際に、二次保護としてヒューズエレメントが溶断し、回路を遮断します。このようにして、過充電や過電流から機器を保護し、現在では多くの電子機器で採用されています。特にノートPCやスマートフォン、電動工具などに利用されています。
新製品の特長と利点
新たに登場した「SFK 75Aシリーズ」は、デクセリアルズが独自に開発したヒューズエレメントの低抵抗化技術を駆使し、同じサイズ感を保ちながらも大容量の電流を扱うことが可能です。具体的には、サイズは横幅9.5mm、縦幅5.0mm、厚み2.0mmというコンパクトなもので、製品の省スペース化にも寄与し、多様な設計ニーズに応えることができます。
多様なアプリケーションの拡がり
リチウムイオンバッテリーの用途は近年ますます広がりを見せており、特に電動バイクや電動工具など、さまざまなパワーツールに使用されるケースが増えています。また、AI技術の発展により注目されるデータセンターのAIサーバー向けのバッテリーバックアップユニットでも本製品が採用されることが期待されます。このように、SCPの需要は多岐に亘ります。
展示会での初披露
「SFK 75Aシリーズ」は、2025年6月3日から5日までドイツ・シュトゥットガルトで開催される「The Battery Show Europe」で初めて展示される予定です。この展示会は、先進バッテリー技術やハイブリッド電気自動車技術、バッテリーエネルギー貯蔵に関するサプライチェーンが一堂に集まる場であり、業界関係者の注目を集めています。
会社のビジョンと今後の展望
デクセリアルズでは、さらに多様なアプリケーションへのSCP採用に向けた製品展開を進めていくとともに、リチウムイオンバッテリーの安全性向上に貢献する製品の開発を目指します。「Empower Evolution.つなごう、テクノロジーの進化を。」を企業理念とし、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを続けていく所存です。これより、デクセリアルズは新製品によってテクノロジーの進化に寄与することが期待されています。
会社概要
デクセリアルズ株式会社は、エレクトロニクス機器や自動車に不可欠な機能性材料を開発・製造・販売しています。この度の新製品発表を機に、今後さまざまな技術革新を提供していくことに注力していく予定です。
本記事は、デクセリアルズの新製品発表に関してお伝えしました。新型SCP「SFK 75Aシリーズ」がもたらす新しい可能性に、今後も注目が集まります。