新支援制度始動
2022-03-01 10:00:26
元ヤングケアラー大学生が新たに支援の輪を広げるヤングケアラー・メンターシップ制度とは
ヤングケアラー・メンターシップ制度がもたらす新たな支え
近年、日本におけるヤングケアラーの認知度が高まりつつあります。その中で、特に中高生のヤングケアラーが求めるのは、気軽に集える場所や仲間の存在です。そんな中、一般社団法人ケアラーアクションネットワーク(CAN)が、元ヤングケアラーの大学生による「ヤングケアラー・メンターシップ制度」を3月に開始しました。この制度は、仲間同士の支え合いを促進し、自己成長を助けるプログラムです。
ヤングケアラー・メンターシップ制度の背景
ヤングケアラーとは、家族の介護やサポートを担う子供や若者を指します。日本では、ヤングケアラーへの支援の重要性が叫ばれ始め、メディアによる報道も増えてきました。こうした背景を受けて、政府や自治体は支援策を模索しており、CANはその一環として新たな施策を立ち上げました。特に「仲間と気軽に集まる場所がほしい」との声を基に、ピアサポートの重要性が認識されています。
メンターシップ制度の具体的な内容
このメンターシップ制度は、元ヤングケアラーの大学生がその経験を活かし、ピアメンターとして中高生ヤングケアラーを支援する仕組みです。具体的には、大学生が「共感力」を活かして同じような境遇にある仲間に寄り添います。一度この制度の研修を受けた大学生は、実際に中高生ヤングケアラーと対話を行い、悩みや課題の解決を共に探る役割を果たします。
更に、メンターとしての経験を積んだ大学生は、希望する場合、プログラムの進行役にも挑戦することができ、リーダーシップやチームビルディングのスキルを磨くことが可能です。これは就職活動にも役立つ貴重な経験となります。
ヤングケアラーズ探究プログラムの意義
また、「ヤングケアラーズ探究プログラム」は、イギリスのWinchester Young Carersのプログラムを基に、日本人向けにアレンジされたものです。このプログラムは、家族が直面する様々な問題に柔軟に対応できるメンタルを育てることを目的としています。日本においても2020年からこのプログラムが提供され始め、数多くの中高生に寄り添ってきました。
任を持った活動の価値
CANの代表理事である持田恭子氏は、自身も9歳から家族のサポートを行いながら育ってきた経験があります。持田氏は「家族の世話を抱え込まない社会の実現」を目指し、これまで1800人以上の支援を行ってきました。その経歴から、メンターシップ制度も実体験に基づいた支援となるのです。
社会的な視点からの支援の重要性
ヤングケアラーの支援に対する社会的な理解はまだ十分ではありませんが、CANの活動を通じて、少しずつ認知が広がってきています。特に、支援を受けたヤングケアラーがメンターとして次世代を助けることは、非常に大きな意味があります。
まとめ
ヤングケアラーの声に耳を傾け、新たな制度が創出されることで、今後もより良い支援の輪が広がっていくことでしょう。元ヤングケアラーたちの経験をもとにしたこのメンターシップ制度は、まさにその第一歩と言えます。今後の展開に大いに期待が寄せられるところです。
会社情報
- 会社名
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一般社団法人ケアラーアクションネットワーク協会
- 住所
- 東京都中央区銀座 一丁目22番11号銀座大竹ビジデンス2F
- 電話番号
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03-6684-6444