JTBグループが新たに策定した「カスタマーハラスメントの基本方針」
株式会社JTBがグループ全体で新たに策定した「カスタマーハラスメントに対する基本方針」が話題になっています。この方針は、社員が安全かつ安心して働ける職場環境を確保することを目的としており、結果としてお客様への感動を提供する基盤となることを意図しています。
JTBのブランド理念
「感動のそばに、いつも。」というブランドスローガンのもと、JTBグループは全社員が感動を提供できるよう努めています。お客様からの意見や要望に誠実に応える一方で、不当な要求や悪質な言動を伴うカスタマーハラスメントの行為から社員を守る必要性が高まっています。
カスタマーハラスメントの定義
カスタマーハラスメントは、顧客や取引先などからの不当な要求や悪質な言動と定義されており、以下のような具体的な行為がこれに該当します:
1. 理由のないクレームや要求。
2. 社会的に適切でない要求方法。
3. これにより社員の就業環境が害される恐れがある行為。
これらの行為は、身体的・精神的な攻撃や、威圧的な言動、プライバシーの侵害など多岐にわたります。特に、社員に対する威圧的な行動や個人情報の漏洩行為は深刻な問題です。
具体的な該当行為
以下はカスタマーハラスメントに該当する行為の具体例です:
- - 暴力や脅迫、名誉棄損の言動。
- - 差別的、威圧的な口調や要求。
- - 不退去や長時間の居座りなどの拘束行為。
- - 社員の個人情報やプライベートな連絡先の開示要求。
- - 正当な理由のない苦情や金銭補償の要求。
これらの行為はただのクレームではなく、明確なハラスメントとされ、即座に対応が求められます。
カスタマーハラスメントへの対応策
JTBグループはカスタマーハラスメントが発生した場合、毅然とした対応を取ります。状況に応じて注意、警告を行い、それでも解決しない場合には社員の相談業務を中止します。また、必要に応じて、旅行業約款や社内規則に則りサービスの提供を拒むこともあります。
さらに、悪質な行為には警察や弁護士などの専門機関へ相談し、厳正に対処する方針です。
社員のための支援と教育
社員に対しては、カスタマーハラスメントに関する教育や研修を実施し、対応マニュアルも整備しています。また、相談窓口も設け、困った際に気軽に相談できる環境を整えています。これにより、社員のメンタルケアにも重点を置いています。
日本旅行業協会(JATA)との連携も強化し、業界全体での対策にも寄与する方向性が示されています。カスタマーハラスメントに立ち向かうための大きな一歩であり、今後のJTBグループの取組みが期待されます。