ローデ・シュワルツとメディアテックの連携強化
ローデ・シュワルツ・ジャパン株式会社が、メディアテックジャパン株式会社とのパートナーシップを強化することを発表しました。これにより、日本の自動車業界におけるイノベーションの推進が期待されています。両社は、グローバルな技術指向のグループとして、90年以上にわたり、最先端の技術開発を支援し続けてきました。
自動車業界における非地上ネットワーク(NTN)の重要性
自動車業界では、常時接続された車両を実現するため、非地上ネットワーク(NTN)が果たす役割に注目が集まっています。メディアテック社は、先進的なチップセット開発企業として、最新のNR-NTNデバイスによる機能を示しました。この技術は、ローデ・シュワルツのR&S CMX500 5Gワンボックス・シグナリング・テスタによって検証されています。
R&S CMX500は、NR-NTNやNB-NTNなど、様々なNTN技術を試験するために設計された汎用性の高いソリューションです。一つのユニットにマルチバンドおよびマルチオービットのサポートが集約されており、ネットワークのビジュアル化が可能なNTNワークスペースが用意されています。
日本におけるプロジェクトの加速
ローデ・シュワルツは、無線技術や自動車についての専門知識をもとに、NTNに関連する新たな課題に対応しています。主要な車両コンポーネントの特定や、NTN対応車両の開発におけるテストの役割が強化されます。
特に、大崎に開設された新オフィスは、メディアテックとの連携がより強化され、NTNの現地プロジェクトへの迅速なサポートが実現します。この取り組みにより、日本の自動車業界においてプロジェクトの可能性が高まります。
日本とグローバルでの協業
メディアテック社とローデ・シュワルツの協力は、欧州や北米、中国における国際的な連携を活かしながら、日本市場でもさらなる前進を遂げることが期待されています。ローデ・シュワルツ・ジャパンのT&M事業本部営業部長である菅原則和氏は、「MWCバルセロナでデモした5G NR-NTN技術を踏まえ、日本独自のニーズに応じたソリューションの調整を行っている」と述べました。
新オフィスでは、NTNを評価するための最新設備も整い、国内の自動車メーカーが特化したテストを行える環境が充実しています。このR&S CMX500は、チップセットやモジュール、アンテナ、TCU、さらには車両全体に至るまでのNTN統合チェーンをテスト・最適化することを可能にします。
ローデ・シュワルツのビジョン
ローデ・シュワルツは、電子計測、技術システム、ネットワークおよびサイバーセキュリティに貢献し、より安全な社会の実現に向けて努めています。90年間の技術開発の経験を活かし、産業や行政機関にデジタル技術の主権を提供しています。2024/2025年度には31.6億ユーロの純収益を見込もれるなど、経済的な成長も続けています。
今後、ローデ・シュワルツとメディアテックの連携は、私たちの生活をより便利にする自動車技術の発展に寄与することでしょう。