恵方巻の新たな楽しみ方!文化体験を重視した旅館の取り組み
恵方巻の文化が消費に偏り、年々増える廃棄問題が指摘されている中、神奈川県箱根町の旅館「金乃竹」が新たな試みを始めました。この旅館では、2026年1月20日から2月28日までの期間限定で、恵方巻をテーマにした体験プログラム「Ryocance(リョカンス)」を提供します。
消費から文化体験への転換
日本の春を告げる行事、節分の象徴である恵方巻は、ここ数年でその商業化が進み、大量生産と廃棄が社会問題となっています。2025年の経済効果は703億円に上る一方で、その影には約13億円もの廃棄があるという試算も。そこで「金乃竹」は、恵方巻を単なる“消費”の対象から、文化の本質と向き合う“体験”に再定義することを目指しています。
恵方巻は本来、食べる際の所作に意味があり、「向く」「食べる」「黙る」といった行為がその文化に込められた願いを表現します。このプログラムでは、そうした行動を通じて、日常から離れ、自身の願いや季節の移ろいに向き合う時間を大切にすることができます。
プログラムの内容
本プログラムは「知る・巻く・向き合う」という3つの工程で構成されています。参加者はまず恵方巻の背景と、具材に込められた願いについて学び、その後、料理人の指導の下で七種の具材を用いて恵方巻を巻きます。そして、2026年の恵方「南南東」を向き、無言でその味わいを楽しむ「黙食」の時間を持ちます。この体験を通じて、日本の文化をより深く理解することができるでしょう。
さらに、「金乃竹」は完全予約制を採用し、必要な数量のみを調達することで、恵方巻の無駄を防ぐ仕組みを整えています。
日本文化を体験する『Ryocance(リョカンス)』
「Ryocance」とは、”旅館 × バカンス”をテーマに、訪れた人が日本の文化を体験できる新しい滞在スタイルです。茶道や着付けなどを提供し、特別な知識がなくても、日本文化を自然に感じられる機会を大切にしています。従来の観光を超えて、体験を通じての日本文化の魅力を伝えることを目指しています。
さらに、金乃竹では様々な日本の季節行事を「Ryocance」として、宿泊者に提供していく予定です。行事が形だけに留まることなく、旅館という特別な空間でその意味に触れられる機会になることを狙いとしています。このような取り組みを通じ、持続可能な観光のモデルとなることを目指しています。
持続可能な取り組みの実践
また、金乃竹グループでは、環境負荷を軽減し、日本文化を育むための持続可能な取り組みが行われています。滞在中には竹製の歯ブラシやヘアブラシを採用し、食材の廃棄を減らす工夫も取り入れています。このような小さな取り組みが、文化だけでなく、自然や食材を大切にする精神に結びついています。
おわりに
この恵方巻体験プログラムは、文化行事に興味がある方はもちろん、忙しい日常の中で季節の行事を楽しむ機会を求める方々にも最適です。英語の解説も用意されているため、訪日外国人にも安心して参加していただけます。恵方巻を通じて、日本文化を体感するチャンスをぜひお見逃しなく。