松屋銀座100周年の特別企画展と公式図録
2025年に松屋銀座が100周年を迎えるにあたり、特別な企画展が開催されます。日本デザインコミッティーが主催する「Tsu-tsu-mu展 世界をやさしく繋ぐデザインの作法」では、デザインとケアの深い関係が探求されています。この展覧会の詳細を記した公式図録が、2025年10月15日に発売されることが発表され、多くのデザイン愛好家が期待を寄せています。
「包む」の深い意味
「Tsu-tsu-mu」という言葉は「包む」という行為を基盤にしており、私たちの日常や自然界、都市環境に広がる多様なデザインの姿を捉え直すことを目的としています。図録には、卵やおにぎりの包装、パッケージデザイン、椅子、美術館など、私たちの周囲に存在する「包む」の行為から生まれるデザインの数々が紹介されています。
展覧会の中心となるテーマは「包む」という行為であり、7つのサブテーマを設けて実際に展示される約100点の作品がそれぞれの視点から解剖されます。これにより、単なるビジュアルの集まりにとどまらず、デザインが私たちの生活にどのように寄与しているかを示す一冊となることが目指されています。
ケアの視点から考えるデザイン
図録は、「包む」という行為に内包されたケアの視点を浮き彫りにします。デザインの技術や思想がいかにして人と環境をつなぐかについての考察が盛り込まれ、読者は単なるアーカイブではなく、その背後に隠された深いメッセージを考えることができるでしょう。
また、展覧会に足を運んだ方々には、「持ち帰る体験」としての役割も果たします。来場できなかった人々にとっては、展覧会の内容を紙上で体験できる特別な一冊となることでしょう。
ワークショップ情報と日本デザインコミッティーの概要
本展に関連する特別ワークショップも開催予定です。たとえば、「関守石をつくる」や「折形の理論と実践」など、参加者が積極的にデザインの背後にある思想を学ぶ貴重な機会が提供されます。
日本デザインコミッティーは、1953年に設立され、戦後の日本デザイン界を牽引してきた団体です。優れたデザインを広める活動を通して、現在も31名のメンバーが日本のグッドデザインの発展に寄与しています。
展覧会やワークショップに参加し、公式図録「Tsu-tsu-mu 世界をやさしく繋ぐデザインの作法」を手に取ることで、日常のデザインの重要性やケアの視点からの理解が深まることが期待されます。これを機に、日本のデザインシーンに新たな視点が加わることになるでしょう。
書籍情報
- - 書名:『Tsu-tsu-mu 世界をやさしく繋ぐデザインの作法』
- - 発売日:2025年10月15日
- - 定価:2,800円(税別)
- - ISBN:978-4-7562-6050-5
- - 発行元:パイ インターナショナル
公式図録の詳細はこちら
デザインの作法がどのように「優しさ」を持つことができるか、その可能性を新たに知る1冊として、多くの人々に愛されることを願っています。