CO₂ゼロの新技術
2025-06-10 14:30:22

CO₂排出ゼロを目指した新たなガラス製造技術の実現に成功

CO₂排出ゼロを実現したガラス製造技術



日本山村硝子株式会社が、大阪大学の研究グループ及び東京ガス、関西電力との共同研究によって、持続可能なガラス製造技術における大きな一歩を確立しました。この技術はCO₂を排出しない環境に優しいソーダ石灰ガラス溶融の実現を目指しています。

背景


ガラスびんなどに使われるソーダ石灰ガラス製品は、製造過程でCO₂を大量に排出してしまうという課題がありました。これまでの製造プロセスでは、炭酸カルシウムや炭酸ナトリウムといった炭酸塩系の原料が用いられ、さらに都市ガスなど化石燃料の燃焼も避けられませんでした。

近年は水素やアンモニアを燃料とする脱炭素化技術の研究が進められていますが、原料からのCO₂排出を解決することは依然として大きな課題でした。

研究成果


今回、研究チームは新たに非炭酸塩系のナトリウム・カルシウムシリケートを用いることで、原料からのCO₂排出を根本的に回避する技術を開発しました。また、燃焼燃料としてもアンモニアを使用することで、ガラス溶融工程における原燃料由来のCO₂排出をゼロにすることに成功しました。

この成果は、世界的な学術誌「Materials Today Sustainability」にも掲載され、持続可能性の分野でさらに注目を浴びることとなりました。論文の発表は2025年5月28日付で、後に同誌の9月号でも収録予定です。

今後の展望


この研究開発は、日本山村硝子の中期経営計画で掲げる「循環型社会の実現に向けた開発」の一環として位置づけられています。会社としては、「100年先も必要とされる会社」というグループビジョンを目指し、さらなる研究開発へと進む方針です。ガラス製造技術の持続可能性を向上させるために、原燃料の最適化やガラス物性の安定化についての研究が進められます。

研究責任者のコメント


今回の研究成果について、研究責任者は「ガラスびん製造における原料と燃料の両面からの脱炭素化を同時に達成した、世界でも類を見ない成果です」と述べています。これにより、社会全体にとっての持続可能な未来の実現に寄与することが期待されます。

日本山村硝子株式会社は、持続可能な社会の実現に向けた一連の取り組みを今後も推進していくとしています。

お問い合わせ先


日本山村硝子株式会社 環境室

参考リンク




画像1

画像2

画像3

会社情報

会社名
日本山村硝子株式会社
住所
兵庫県尼崎市西向島町15-1 
電話番号
06-4300-6000

トピックス(ライフスタイル)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。