明治学院大学が挑む「非当事者」の人権意識
明治学院大学は、学生が多様な価値観を理解し、国際化に貢献できる人材を育成するために『内なる国際化プロジェクト』に取り組んでいます。このプロジェクトの一環として、2024年12月15日には「非当事者」の人権意識を考えるシンポジウムと映画上映会を開催します。
映画上映会とシンポジウムの概要
当日は午前10時から、映画『ワタシタチハニンゲンダ!』の上映が行われ、続いて午後にはシンポジウムが開かれます。この映画は、名古屋入管で収容されていたウィシュマ・サンダマリさんの悲劇を背景にしており、2021年に彼女が死亡した事件を扱っています。入管の問題に対する多様な視点を提供し、見る者に深い思索を促します。
シンポジウムには、参議院議員の石川大我氏や、TBSテレビ報道局の樫田小夜氏、全国ネットワークの山岸素子氏が登壇し、私たちの人権感覚について議論します。これにより、当事者の意識がない私たちがどのように他者の人権を理解し、尊重することができるのかを考える機会を提供します。
入場無料、事前申し込み不要
このイベントは入場無料で、事前の申し込みも不要です。関心のある方は、明治学院大学白金キャンパスの2101教室に直接足をお運びください。多くの人々が参加し、共に考えることで、より深い理解と共感を得られることが期待されます。
内なる国際化プロジェクトの背景
明治学院大学は従来の国際化に加え、急速に進む人口減少社会において外国につながる人々の存在を重視しています。このプロジェクトは、彼らとの共生社会を築くためだけでなく、人権問題や移民問題への理解を深めることも目指しています。本学は、英語教育や留学支援を通じて国際化を進めるとともに、文化や宗教、民族などの枠を超えた価値観を理解するための教育にも力を注いでいます。
教育理念に基づく活動
明治学院大学では、ヘボン博士が掲げた「他者への貢献」に基づく教育理念が重視されています。2024年には新たに情報数理学部を開設し、学際的な連携や産学官協働にも取り組む予定です。このような活動を通じて、学生たちに人権や社会問題に対する鋭い洞察力を身につけさせ、国際的な視野を広げるための教育を行っていきます。加えて、スポーツ美術にも積極的であり、2028年度までの箱根駅伝出場を目指すプロジェクトも始動しています。
最後に
このシンポジウムと上映会は、私たちが普段考えないような人権問題について見つめ直す貴重な機会です。是非とも多くの方々に参加していただき、共に学び、議論する場にしていただきたいと思います。