光の魔術師の軌跡
2025-02-05 10:17:46

光の魔術師島崎勝信が切り拓く偏光板アートの新境地

偏光板アートの「光の魔術師」島崎勝信氏



東京・足立区で、81歳の島崎勝信氏が偏光板を使ったアート作品を制作している。彼はグラフィックデザイナーから転身し、独特の世界を築いてきた。彼のアートには、科学と芸術が見事に融合している。

偏光との出会い



約40年前、島崎氏は当時の職業であるグラフィックデザイナーとしての道を模索していた。彼は、特別な演出を求め、マジックミラーを使った作品を考案。その中で偏光板に出会い、「光を制御するためには、これが必要だ」と直感した。

「偏光板は本来、ある方向の光だけを通す特殊なフィルムです。私の作品では、これを組み合わせることで、見えない色を引き出せることに気づきました」と島崎氏。これにより、彼の制作に新たな息吹が吹き込まれ、偏光板を使用したアートが生まれた。

パソコン技術への適応



デジタル化が進み、彼のデザイン業界での立場が揺らぐ中、偏光板アートは島崎氏にとって一筋の光明となった。目に見えない色を生み出すこのアートは、他では味わえない楽しさを多くの人々に提供することができた。

1995年には、東京都発明展で東京都知事賞を受賞するが、特許取得には難航した。「私が作り出したものが、なぜこのように色を出すのか理解できないと、特許庁の審査官も困惑していました。それでも、実物を見せると理解してもらえましたね。何を言っても、実際に見てもらうのが一番です。」

自由な創造性



島崎氏は、取得した特許を放棄した理由についてこう語る。「私のアートを多くの人々に楽しんでもらいたかったからです。」彼の理念は、ただ一つの特許として独り占めするのではく、みんなでその楽しさを共有していくところにあるようだ。

セキュリティ技術への進展



偏光板は、彼のアートだけでなく、情報技術への応用も可能である。島崎氏が開発した「ミラーレン®」は、偏光板の特性を利用した覗き見防止ディスプレイである。この技術により、使用者以外には画面が真っ白に見え、他人に視認されるリスクを低減することが可能である。

「最近では、テレワークやモバイル作業が広がり、多くの企業がセキュリティ対策を求めています。私の技術はそのニーズに応えることができていると思います」という思いが、彼のモチベーションを高めている。彼のアイデアは、大手企業からも注目を集めており、特に情報セキュリティへのシフトが進む中で、彼のアートと技術も注目を浴びている。

科学館での展示



島崎氏の作品は、日本科学技術館や全国各地の科学館で展示されており、特に秘密のような偏光板アートは多くの来場者の心をつかんでいる。科学館内でもワークショップなどを通じて、子供たちに光の不思議を体験させる機会を増やしている。

「科学館での存在は、子どもたちに『なぜ?』の気持ちを引き起こさせます。色のないものから色が見える、その不思議によって科学の楽しさを感じてもらえれば」と、島崎氏は微笑む。

将来の夢



「癒しのアート美術館を作りたい」と語る島崎氏。その美術館は、彼自身の作品だけでなく、様々な作品が集まり、誰かが悩んでいる時に立ち寄れる場所になれば良いとの思いだ。

「コンピュータ時代になって、技術は簡単に実現できますが、その中にある心を大切にし、真剣にものづくりを続けることが今の私の目標です。」

会社情報として、有限会社プリントアートはグラフィックデザイン制作、偏光板アートやセキュリティ製品の製作・販売を行なっている。2025年2月12日からの東京ビッグサイトで開催される「第99回東京インターナショナル ギフト・ショー」に出展予定。彼のアートを通じて、ぜひともその世界観を体感していただきたい。

足立区竹の塚から世界へ、光を通じて新たな体験を提供する島崎勝信氏の挑戦が続く。


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会社情報

会社名
足立ブランド
住所
東京都足立区中央本町一丁目17番1号足立区産業振興課
電話番号
03-3880-5869

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