ゼオンノース、出光のカーボンオフセットfuelを導入
日本ゼオン株式会社とゼオンノース株式会社、そして出光興産株式会社は、環境への影響を軽減するための新たな取り組みを発表しました。富山県高岡市に本社を置くゼオンノースは、従業員の通勤用車両及び社有車両に「出光カーボンオフセットfuel」を試験的に導入するとしています。これは日本で初めての試みであり、低炭素社会を目指す上でも注目されるプロジェクトです。
カーボンオフセットfuelの特徴
「出光カーボンオフセットfuel」は、2023年7月から市場に投入されている新しい燃料で、使用時のCO2排出量をボランタリーカーボンクレジットで相殺する仕組みを持っています。この機能により、企業や個人は環境負荷を軽減し、持続可能な社会の実現に貢献することが可能です。証明書を発行し、使用した燃料の排出量を明示することで透明性を保っている点も特徴です。
実施の背景と狙い
ゼオンノースがこの取り組みを行う背景には、従業員の通勤に伴う環境負荷を軽減する意義があります。20tのCO2を月ごとにオフセットする効果が期待されており、これにより企業としての環境責任を果たすことができると考えられています。また、この取り組みは『脱炭素先行地域』に選ばれた富山県高岡市の目標とも共鳴し、地域社会貢献としても重要な意味を持ちます。
燃料供給の流れ
燃料は出光興産系列のサービスステーションで提供され、具体的には高伏SSでの給油が行われます。給油量の管理は出光興産の公式アプリ「Drive On」を通じて行い、効率的なデータ収集が行われます。この仕組みにより、実際の使用量を正確に把握し、カーボンオフセットに寄与することができるのです。
今後の展望
この試験導入が成功すれば、出光興産は従業員通勤車両及び社有車両向けのカーボンオフセット商品の展開を検討する道が開かれます。また、日本ゼオンはゼオンノースのライブラリを基に、さらなる環境負荷軽減への努力を進め、高岡工場にも同様の施策を導入する予定です。
企業や地域の環境意識が高まる中、ゼオンノースと出光興産の試みは、より良い社会を築くための一つの足がかりとなることでしょう。今後の進展が非常に楽しみです。