香りのVRゲーム研究
2025-05-15 13:49:39

香りのデジタル化が高齢者の認知機能を向上させる?新たなVRゲーム研究の成果

香りのデジタル化がもたらす新たな可能性



近年、香りの科学が進化を遂げている中、文京学院大学の小林剛史教授が参画する共同研究が注目を集めています。この研究では、香りをデジタルで再現し、高齢者の認知機能を向上させることが目指されています。最近、国際的な科学誌『Scientific Reports』に研究成果が掲載され、科学技術振興機構からも研究費が交付されることが決定しました。

研究の背景



高齢者の認知機能は加齢とともに衰えていきますが、その維持・向上は非常に重要な課題です。特に認知症予防の観点から、リハビリテーションは欠かせません。これまで嗅覚刺激によって認知機能が改善されることが知られていましたが、直接香りを嗅ぐ方法が主流でした。しかし、香りをゲームに組み込んだ新たなアプローチが開発され、その効果が検証されることとなりました。

研究内容



この研究は工学、心理学、芸術の3つの分野からなる学際的なアプローチで進められています。特に、東京科学大学の中本高道教授らが開発した「かおりVRゲーム」がその中心です。このゲームは、ユーザーがVR空間内で香りを体験しながら認知機能を試すことができる仕組みとなっています。小林教授は、ゲーム体験前後の認知機能の変化を詳細に分析し、研究デザインや評価指標の設定まで幅広く貢献しました。

実験の結果



高齢者30名(63~90歳)を対象に実施した実験では、視空間認知能力に関する課題においてスコアが有意に向上したことが確認されました。これは香りに基づいた新しい評価手法として注目されており、今後の研究が期待されています。

評価と将来展望



この研究は、従来の香り提示方法から脱却し、 VR空間での没入感を活かした新しい認知機能向上の手段として評価されています。科学技術振興機構の未来社会創造事業において、2025年度の新規研究課題として採択され、今後5年間にわたりさらなる研究が予定されています。

小林教授のプロフィール



小林教授は生理心理学、行動薬理学、認知心理学、神経科学といった分野に精通し、多彩な研究を行っています。香りが人間に与える影響や、それが記憶とどのように関連するかについても深い知見を持ち、研究の先駆者としての役割を果たしています。

この香りのデジタル化による取り組みは、高齢者の生活の質を向上시키る新しい道を切り開くことが期待されます。今後、さらなる研究成果が楽しみです。さらに、この研究がどのように社会に影響を与えていくのか、目が離せません。


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会社情報

会社名
文京学院大学
住所
東京都文京区向丘1-19-1
電話番号
03-3814-1661

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