講義概要
関西学院大学文学部の米山研究室、主催による講義が2024年11月11日に開催され、11名の学生が参加しました。この講義は、障害者就業支援に力を入れる株式会社スタートラインの主幹主任研究員、刎田文記氏によって行われ、"さまざまなCBSアプローチと実践場面での活用"というテーマでした。
米山教授の専門領域
米山直樹教授の研究は臨床心理学で、不登校や発達障害を持つ子供たちへの支援方法に特化しています。教授は、行動療法や応用行動分析に基づくアプローチを用いており、問題の原因を環境と個体の相互作用に置き、双方にアプローチすることが特徴です。コミュニケーションや支援手法の具体的かつ客観的な観察に焦点を当て、実践的な研究を進めています。
講義の内容
講義では、文脈的行動科学(CBS)に基づくアプローチや応用行動分析(ABA)、関係フレーム理論の応用など、幅広いテーマが取り上げられました。また、刺激等価性理論や関係フレームスキルトレーニングなど、具体的な方法論や実践例も紹介され、学びを深める機会となりました。特に、ダークサイドへの対処法として、ACTアプローチやPBTが議論され、学生たちは障害者支援の新たな視点を得ました。
参加者の声
参加した学生たちは、講義を通じて得た知識を活かしたい意欲を示しました。一人の学生は、文脈的行動科学についての興味が深まったと述べ、他の学生は具体的な支援方法についての理解が深まったと語りました。また、参加者それぞれが障害者の就労支援における環境調整の限界を認識し、心理的側面からのアプローチの重要性を感じた様子が見受けられました。
株式会社スタートラインについて
株式会社スタートラインは、2009年に設立され、障害者の雇用支援を専門としています。同社は、ABAやCBSを基にした支援を提供し、「自分をおもいやり、人をおもいやり、その先をおもいやる。」という理念のもと、障害者雇用支援の新しい場を創出しています。サテライトオフィス「INCLU」を運営し、屋内農園型やロースタリー型の支援サービスを展開。さらに、カスタマイズ研修や在宅雇用支援にも力を入れ、多様な選択肢を提供し続けています。
最後に
今回の講義を通じて、多くの学生が新しい知識や視点を得ることができました。障害者支援の現場で出会うさまざまな課題に対して、CBSアプローチを用いた柔軟な考え方が求められると言えるでしょう。このような学びが今後の社会にどのように活かされるのか、期待が寄せられています。