神戸の湊川隧道で新たな日本酒貯蔵プロジェクトが始動

2020年から2024年までの5年間、神戸から世界に向けて発信する日本酒貯蔵プロジェクトが進行中です。国登録有形文化財である「湊川隧道」に年間限定で貯蔵される日本酒「隧 -ZUI-」は、サステナブルな取り組みとして注目を集めています。毎年3,000本が貯蔵され、その売上金の一部は湊川隧道の保護と活用のために寄付されることが決定しました。

寄付式の実施

令和6年度分の寄与金は、株式会社神戸酒心館と早駒運輸株式会社からの寄付であり、その金額は427,500円となります。寄付受納式は令和7年4月24日（木曜日）に行われる予定で、湊川隧道の保存活用に貢献することを目的としています。この取り組みは、地元企業が連携し、地域の文化を支える重要な一歩となるでしょう。

湊川隧道貯蔵酒「隧 -ZUI-」の魅力

販売される「隧 -ZUI- 2024 甲辰 ver.」は、約半年間の貯蔵期間を経て、令和6年11月9日（土曜日）から販売されます。販売価格は2,200円（税込）で、720mlの純米酒として限定3,000本が用意されています。この日本酒は、湊川隧道の安定した環境で保存されたことにより、独特の風味と品質を実現しています。

また、2024年は「甲辰」の年にあたり、この年のラベルには水や海の神として祀られる辰のシンボルが描かれています。ラベルの色には、古代以来高貴な色とされてきた「龍胆色」が選ばれており、精緻なデザインが目を引きます。「隧 -ZUI-」は、歴史と文化を包み込んだ、日本酒として特別な価値を持つことが期待されています。

湊川隧道と早駒運輸の関係

湊川隧道は1897年に完成し、神戸ポートに訪れる艦船を守る役割を果たしてきました。その後も、万全の体制で神戸港を保護してきた歴史的背景を持つこの隧道は、早駒運輸にとっても感謝の対象です。売上金の一部は、こうした歴史的遺産を後世に残すための取り組みであることを明確に示しています。本プロジェクトは、地域の文化資源を生かしながら持続可能な発展を目指すものです。