熊本県産の高級海苔「塩屋一番」がギネス世界記録に認定！

高級海苔「塩屋一番」がギネスに認定

熊本県で生産される「塩屋一番」が、オークションで落札された最も高額な板海苔としてギネス世界記録に認定されました。この記録は、株式会社風雅、株式会社通宝、株式会社有明のり研究所の共通の努力の結果であり、日本の海苔業界に新たな光をもたらすものとなっています。

海苔の品質とその評価

「塩屋一番」は、熊本の河内塩屋地区で作られた一番摘みの海苔を使用しています。この海苔は、旨み成分であるたんぱく質の含有量が50％以上という厳しい基準が設けられており、食味官能検査を通過したものだけが「塩屋一番」のブランド名を名乗ることができます。このような厳選された材料を使い、手間暇かけて生産された海苔は、香りや柔らかさにおいても評価され、オークションで高値がつく要因となっています。

この海苔がオークションに出品された際、60年以上続く熊本県海苔入札会で、なんと1束100枚当たり12万円（つまり1箱432万円）という傑出した価格で落札されました。

直面する海苔業界の課題

実は、近年の気候変動や環境に伴う影響で、熊本県の海苔生産量は激減しています。特に、温暖化や赤潮の発生が海苔の栄養塩を損なわせ、質の高い海苔が作れない状態に直面しているのです。その中でも、塩屋地区の生産者たちは伝統技術と自然の恵みを駆使して、品質の良い海苔を生み出し続けています。

こうした努力に期待を寄せ、ギネス認定に挑戦した背景には、後継者不足や高齢化といった大きな課題もあります。一次産業である海苔生産者を支援し、次世代を担う若者が関心を持つきっかけになればとの思いが込められています。

日本の海苔文化を広める

ギネス世界記録の獲得を通じて、塩屋一番は、まさに日本の海苔の代表として位置づけられました。この記録は、熊本だけでなく、全国の海苔生産者とその文化をより広く認知していく手段になると考えられています。

今後、株式会社風雅、株式会社通宝、株式会社有明のり研究所の3社は、「塩屋一番」を通じて、日本の和食文化を世界に発信し続けるとともに、海苔業界の活性化に取り組んでいく意向を示しています。