甲冑と時計のコラボレーション、伊達政宗をテーマにした新作公開
江戸甲冑ブランド『忠保』が、デザイナー田口裕介氏および時計メーカーと連携し、現代の腕時計を開発しました。このプロジェクトは、少子化や節句文化の衰退によって減少する甲冑人形の需要に応え、より広範な文化の保存と応用を目指しています。特に、江戸甲冑の魅力を再評価し、現代生活に馴染む形で発信することを目的として進められました。
コンセプト
セカンドライフと言える現代において、江戸甲冑は「時を刻む鎧」として新たな形で変革を遂げようとしています。この腕時計は、日々の活力と未来への願いを込めてデザインされており、伝統技術と現代的なデザインが融合しています。
甲冑時計の特長
今回発表された「甲冑時計 伊達政宗」は、戦国武将として名高い伊達政宗をモチーフにしています。ビジネスシーンにも合わせやすいスタイリッシュなデザインが特徴で、以下のポイントが挙げられます:
- - 黒漆五枚胴具足や六十二間筋兜をイメージしたデザイン。
- - 時計を「袖」と見立てた独自の「甲冑パーツ」。
- - 秒針には「三日月」をモチーフにした独自のデザイン。
- - ベゼルには「六十二間筋兜」の要素が取り入れられています。
- - 配色や仕上げには「黒」にこだわり、重厚感と華やかさを両立させた仕上がり。
このような特徴を持つ腕時計は、現代のライフスタイルにおいても甲冑文化の象徴を身近に感じさせるものとなっています。
プロジェクトの背景
甲冑時計の開発は、デザインのプロセスだけでなく、甲冑に対する需要を把握するための重要なプロジェクトでもあります。商品開発を進めていく過程で、予約販売が無ければ生産への投資が難しいため、応援購入プロジェクトが立ち上がりました。9月5日より、クラウドファンディングサイト「Makuake」にて予約販売を開始し、多くの支持を集めています。このプロジェクトは、甲冑技術の可能性を探る一方で、甲冑文化を次世代に受け継ぐための大きなステップでもあります。
商品概要
甲冑時計 伊達政宗
- - 価格: ¥150,000 (税別)
- - 販売元: 株式会社大越忠製作所
- - 時計製造: 協和精工株式会社
- - デザイン: YUSUKE TAGUCHI DESIGN
- - 生産国: 日本
- - 防水性能: 3気圧防水
- - ケース素材: 高耐食ステンレススチール(SUS316L)
- - 駆動方式: 日本製クオーツセイコームーブメント
- - 総重量: 約100g
このように、甲冑と時計の融合を目指したこのプロジェクトは、ただのファッションアイテムに留まらず、文化の伝承を強く意識した一品であるといえます。今後も甲冑文化を現代的な形で広め、その魅力を多くの人々に届けていくことが期待されています。
企業の取り組みについて
株式会社大越忠製作所
1964年創業以来、男児の健やかな成長を願って作られる五月人形の甲冑作りに取り組んできた同社は、戦国武将の美意識を再現した作品を誇ります。近年は、未来の技術融合を意識した新たな商品開発にも積極的です。
協和精工株式会社
精密工具メーカーとして長い歴史を持つ同社は、時計産業における技術力を活かし、質の高い時計製造を行っています。
このように、甲冑時計を通じて両社が築くパートナーシップは、文化の継承と技術の発展を両立させながら、新たな価値を生み出していくことでしょう。