国内初のバイオセンサコンペ「BioInnoSense」が開催
2023年8月31日、国内初のバイオセンサに関する学生コンペティション「BioInnoSense」が開催され、東京科学大学チームが技術部門の最優秀賞、早稲田大学チームがビジネス部門の最優秀賞を受賞しました。このコンペは、株式会社マクニカが主催し、東京大学の坂田研究室や、芝浦工業大学、早稲田大学と協力して行われました。バイオセンサは、様々な生体情報をセンシングし、医療や生活に役立てる次世代の技術として期待されています。
BioInnoSenseとは
「BioInnoSense」は、4つの大学が連携して行う新しい試みで、合計4大学におけるバイオセンサ研究室が協力し、知識と技術を融合させることで、イノベーション人材の育成を目指します。異なる専門分野を持つ学生たちが集まることで、クリエイティブなアイデアやビジネスプランを生み出すことが狙いです。2025年4月から始まったこのプロジェクトでは、講義、研究開発に加え、中間発表も行われ、最終的にこの日の総合発表に至りました。
最終発表の様子
コンペの最終発表は、二日間にわたって行われ、1日目にはデモンストレーションとディスカッションが行われ、2日目にはプレゼンテーションが行われました。審査員は、国内のバイオセンサ研究の権威を含む専門家や、関連産業の企業の方々で構成され、熱心な議論が展開されました。
テクニカルアワード受賞チーム:東京科学大学
東京科学大学チームは、アレルギー反応の迅速な判定を可能にする「アレルミル」というバイオセンサを開発し、高い技術力と実機製作における努力が評価されました。受賞後、チーム代表は「技術とビジネスの融合の難しさを学び、良い経験になりました」とコメントしました。
ビジネスアワード受賞チーム:早稲田大学
早稲田大学チームは、アイトラッキング機能を持つ磁性コンタクトレンズのビジネスプランにより、社会に大きな影響を与える可能性が評価されて受賞しました。彼らは「面白い製品を生み出せたので、実際に市場に出せることが楽しみです」と述べています。
その他の発表内容
また、東京大学チームはカビの胞子をリアルタイムで計測できるセンサを発表し、芝浦工業大学チームは土壌の肥料濃度を見える化するセンサを開発しました。どちらの発表も、環境や農業における応用が期待されるものであり、今回のコンペの多様性を象徴しています。
主催者の思い
東京科学大学の早水裕平准教授は、学生たちがこのコンペを通じて真剣に取り組んでいる姿に感銘を受け、「将来の企業活動において、技術とビジネスの両方を意識してほしい」と強調しました。今後もこのコンペは続き、学生たちが社会に貢献できる技術やビジネスアイデアを育成する場としての役割を果たしていくことが期待されています。
このように、学生たちの革新的な取り組みは、未来の技術革新を切り拓く鍵となるでしょう。マクニカは引き続き、産学連携を進め、次世代のイノベーションを実現するために尽力する方針です。
詳細な情報は、
BioInnoSenseの公式サイトを参照してください。