地域の福祉を支えるクラウドファンディング「赤い羽根共同募金」の成果
福井県と新潟県において実施されたクラウドファンディング型の「赤い羽根共同募金」が、地域福祉の向上に大きく貢献したことが報告されました。このプロジェクトは、寄付DXシステムを提供するコングラント株式会社のサポートの下で、2025年1月1日から3月31日までの期間に行われました。共同募金会という非営利団体が、地域課題の解決に向けて資金を集め、活動する団体へ助成を行うことを目的としています。
クラウドファンディング型「赤い羽根共同募金」とは
「赤い羽根共同募金」は、日本全国に設置されている共同募金会が実施する寄付制度で、地域の福祉課題を解決するために資金を調達し、福祉団体に分配する仕組みです。クラウドファンディングの特設ページを通じて、地域で活動する非営利団体のプロジェクトを紹介し、それに対する寄付を募集するという形式をとっています。各団体は、自身の活動や解決したい社会問題についての情報を発信し、共同募金会はそのプロモーション活動を支援します。
今年の「赤い羽根クラウドファンディング」では、福井県共同募金会を通じて13の非営利団体が目標達成に成功し、総支援額は6,855,696円、支援者数は580人に達しました。特に注目すべきは、参加した全団体が目標額を超える成果を上げたことで、初年度から達成率が大幅に向上したことが報告されています。
福井県共同募金会の事務局次長、鷹尾大英氏は、「今年で3年目を迎えましたが、全団体が目標達成を果たしたことは非常に喜ばしい結果です。初年度に比べ、今では達成率が300%を超える団体も出てきています。」と述べています。この成果は、地域の支援者がコミュニティの福祉活動に対して強い興味と関心を持っていることを示しています。
新潟県共同募金会の取り組み
新潟県でも、クラウドファンディングの新しい枠組み「にいがた・新テーマ型募金」を導入し、地域の多様な福祉課題に対応しています。この取り組みは、寄付者が具体的な支援を希望するテーマに沿った活動へ寄付できる仕組みで、「子ども食堂を支えたい」や「ひとり親家庭を支えたい」といった具体的な活動の支援が行われています。
新潟県共同募金会では、初年度からの実績を上回り、280名の参加者とともに3,642,814円を集めることができ、全体の20%弱をシステム経由で集めることに成功しました。課題の可視化を進めることで、寄付者がどのように資金が使われるかを把握しやすくし、問題解決に友好的な環境を作っています。
コングラントの支援体制
コングラント株式会社は、寄付DXシステムの提供に加えて、クラウドファンディングに関するセミナーや相談会を開催し、地域の非営利団体の支援を行っています。ファンドレイジングの基礎知識から、具体的な進め方や効果的な広報方法まで、段階ごとにサポートを提供しています。
今後もコングラントは、地域の共同募金会と手を携えて、クラウドファンディングの有効活用を進め、さらなる地域課題の解決に向けた取り組みを展開していく意向を示しています。共同募金会と市民、企業が協力することで、地域の未来をより明るくするための貴重な活動が続いていくことが期待されています。