企業ハイクラス人材の副業意識調査：関心と実態の深層

大手企業ハイクラス人材の副業意識調査

概要

最近、働き方の多様化が進む中、大手企業に勤めるハイクラス人材を対象とした副業に関する意識調査が実施されました。この調査では、ハイクラス人材が副業にどのような関心を持っているのか、また、副業に対する実態を明らかにしています。

1. 副業実施率の現状

この調査によると、一般の会社員の副業実施率はわずか8.2%なのに対し、ハイクラス人材の副業実施率は18.3%という高い結果が得られました。具体的には、実際に副業を行っている人が9.3%、過去に副業を行ったことがある人が9.0%というデータが示されました。

特に「コンサルティング」や「ソフトウェア・通信」業界においては、副業実施率が高く、専門的なスキルを有し、外部との関わりが豊富なため、副業を行いやすい環境が整っていることが要因と考えられます。

2. 複数社での経験がもたらす自信

また、ハイクラス人材が複数社での勤務経験を持つ場合、より高い副業実施率が見受けられました。2社または3社での経験が増えることで、副業に対する心理的なハードルが低下し、自信を持って副業に挑戦できるようになっていると推測されます。

3. 副業を行う理由

ハイクラス人材が副業に取り組む理由として最も多かったのは、72%が「収入を増やすため」と回答しました。続いて52%が「本業では得られない経験を積み、スキルアップするため」と答え、副業が成長の機会であると捉えられている様子が伺えます。

4. 副業への意向と悩み

しかしながら、副業に興味があるにも関わらず、どのように始めればよいのか分からないという声も多く、「副業の探し方が分からない」と答えた人は34%、自分に合った副業が見つからないという人が31%に上りました。また、18%は副業サイトの選択に迷っているとのことです。これらの悩みは、ハイクラス人材においても共通しているようです。

5. 調査の背景と意義

この調査は、株式会社ROOKIEが2023年8月24日から8月31日まで実施したもので、対象は大手企業に勤務するハイクラス人材335名です。主な対象企業にはトヨタ自動車、リクルート、ソフトバンク、日立製作所などが含まれ、約8割が東証プライム上場企業に所属しています。

代表者のコメントでも言及されていますが、今後も人材不足が懸念される中で、企業は副業人材の活用に注力する必要があります。また、ハイクラス人材自身もリスキリングや学び続ける姿勢が求められる時代となっています。