2025年版「女性が活躍する会社BEST100」の発表
働く女性のキャリアとライフスタイルを支援する雑誌『日経ウーマン』と日経新聞社グループの「日経ウーマノミクス・プロジェクト」が共同で実施した「企業の女性活躍度調査」に基づき、2025年版の「女性が活躍する会社BEST100」が発表されました。この調査は1988年の創刊以降、定期的に行われており、今が23回目の実施となります。
調査のアプローチ
今回は467社から得られた回答をもとに、特に「働きがい」と「働きやすさ」の2つの観点から女性社員の活躍度を評価しました。評価基準は、(1)管理職登用度、(2)女性活躍推進度、(3)ワークライフバランス度、(4)人材多様性度の4つの指標です。各社はこれらの指標に基づいて得点が算出され、偏差値化されたスコアを用いて総合ランキングが導き出されました。
総合ランキング第1位はEY Japan
結果、2025年の総合1位に輝いたのはEY Japanでした。前回2024年には7位でしたが、今年はより一層女性の活躍を推進する施策を強化したことが評価されました。特に階層別の選抜研修を実施し、良きライバルとの可視化によって昇進意欲を高める取り組みが功を奏しました。管理職手前層の約4割が昇格を果たしており、また、役員候補育成にも注力した「スポンサーシッププログラム」が特に強化されたことが要因です。
2位は日本航空
続く2位には日本航空がランクインしました。彼らは客室乗務員から営業支店長にまで職種を横断的に登用する取り組みを進めており、マネジメントを学ぶための研修を実施しています。その結果、管理職登用度で3位、人材多様性度でも3位にランクされました。
3位は全日本空輸
また、全日本空輸は3位に選ばれました。部長級の女性社員が関連会社の社長に登用されるなど、重要な職務への女性の登用を促進させる施策が評価され、24年6月時点で女性役員は11人、割合は23.4%を達成しています。
部門別ランキングの結果
さらに、各社は4つの部門別に評価されました。具体的には、管理職登用度、女性活躍推進度、ワークライフバランス度、人材多様性度の4つの指標に基づいたランキングが用意されています。各部門の1位を見てみましょう。
- - 管理職登用度: 1位はEY Japan、2位はPwC Japanグループ、3位は日本航空。EY Japanは特に女性管理職の比率が20.4%に達しています。
- - 女性活躍推進度: 1位は大和証券グループ、もう1つの1位はNTT東日本です。共に女性社員の育成を意思するプログラムが充実しています。
- - ワークライフバランス度: 1位は日本生命保険で、男性の育児休暇取得率100%を12年連続で達成していることが評価されました。
- - 人材多様性度: KDDIが1位で、新卒の3年後在籍率が94%と高い数字を記錄しています。
この調査結果を通じて、企業がどのように女性の活躍を支援しているかが明らかになりました。詳細な情報については、2025年6月号の『日経ウーマン』でご覧いただけます。そちらではさらに詳しい分析が掲載されています。
【調査概要】
2025年1月から2月中旬までに、4543社を対象に実施され、467社から回答をいただきました。内容には有識者と編集部の協力が反映されています。