家族の絆で詐欺を防ごう!
最近、特殊詐欺の被害が全国で増加しています。特に、電話を利用した詐欺は手口が巧妙化しており、年齢を問わず誰もが被害に遭う可能性があります。そんな中、特別防犯支援官の城島茂氏による啓発イベントが千葉県で開催され、参加者に対し詐欺の実態や防止策が伝えられました。
今年の特殊詐欺の現状
イベントの冒頭では、令和6年度における特殊詐欺の認知件数と被害総額が紹介されました。それによると、全国で約2万1千件の詐欺が認知され、被害総額は約720億円に達しています。特に千葉県は昨年、認知件数が944件、被害額も約42億円と報告され、全国的にも高い数字となっています。これを受け、城島氏は「前年と比較しても増加傾向にある」と警鐘を鳴らしました。
クイズを通じて詐欺の実態を学ぶ
城島氏は、参加者と一緒に「電話de詐欺」や「ニセ警察詐欺」に関するクイズを実施。参加者は城島氏のヒントを頼りに、詐欺の手口や特徴を学ぶことができました。
特に目を引いたのは「ニセ警察詐欺」の増加です。実際、特殊詐欺の認知件数の約7割がこの手口であり、犯人たちはLINEを使用して被害者に接触し、不安を煽る手法を取っています。城島氏は、実演を交えて「何も知らずに警察を名乗る相手から連絡が来ると、驚いて正常な判断ができなくなってしまう」と、この手法の危険性を強調しました。
相談することの重要性
また、城島氏は「家族や友人に相談することが大切」と訴えました。犯人は不安をあおり、一人で悩みやすい心理を利用してきますが、周囲と話し合い、知恵を出し合うことで、被害を未然に防ぐことができるのです。
年齢層別の被害実態
最後に、ニセ警察詐欺の被害者年齢層についても紹介されました。それによると、最も被害を受けやすい年代は「30歳代」であり、これは意外な結果です。城島氏は「特殊詐欺は高齢者だけの問題ではなく、若い世代も被害に遭う可能性が高い」と語り、広く注意喚起を行いました。
具体的な防止策の提示
イベントの締めくくりでは、城島氏が国際電話の着信をブロックすることを勧めるなど、具体的な防止策を紹介。特に、「普段国際電話を使わない方は、ブロック申請を行うことが推奨される」と述べ、安全対策を実施するよう呼びかけました。
まとめ
城島茂氏の話を通じて、詐欺防止には家族の絆が不可欠であることが改めて強調されました。身近な人と声を掛け合い、詐欺の実態を知ることで、被害を防ぐ手助けとなります。今後も、特殊詐欺に対する意識を高めるための取り組みが続けられていくことが期待されます。